中米コスタリカには世界でも有数の大自然がそのままの形で残されています。そこにはたくさんの種類の野生動物や植物であふれています。今回は、コスタリカに来られる方に大人気のツアーの一つ、クロコダイル探索ツアーのご紹介です。動物園で見るのとは全く違い、大自然の中を流れる川をボートで進みながら、大迫力のクロコダイルを間近で観察できる、というスリル満載のツアーです。
クロコダイルってワニのこと?

その通りです。クロコダイルはワニの一種でコスタリカに野生で生息するワニの中で最もポピュラーな種類です。コスタリカには、クロコダイルの他にもカイマン(ケイマンとも呼ばれる)という種類のワニもいますが、これは小型のワニで個体数はクロコダイルほど多くはありません。
このクロコダイルは、日本ではアメリカワニと呼ばれることが多く、スリリングな映画などに用いられることがありますが、実はとても臆病です。人間を襲ったりすることはほとんどありません。年に1、2度、人がワニに襲われたというニュースを聞きますが、大抵は観光客が警告を無視したゆえの事故であることがほとんです。彼らが人を襲うのは、身の危険を感じて自己防衛のために攻撃するケースがほとんどです。
どこにいるの?
凶暴で肉食、動くものは片っ端からなんでも喰らいつくというイメージのあるワニですが、クロコダイルの主食は魚です。そのため、食料となる魚が豊富に存在する川の下流側、海の近くあたりに住んでいることがほとんどです。クロコダイルはコスタリカでもとても身近な動物で、田舎の方の地域に流れている大きめの川には、大抵クロコダイルがいます。
クロコダイルは縄張り意識のとても強い生き物で、集団で生きていることはほとんどありません。特にオス同士が近くにいるということは滅多になく、その場合、縄張り争いを始める時です。体長の大きさ、開いた時の口の大きさなどですんなりと勝ち負けを決めることもありますが、それでも果敢に戦いに挑む小さなクロコダイルもいます。そうした戦いで、痛手を負い、目や足を失ったり、死んでしまうものもいるほどです。それほど激しい縄張り争いを行うので、人がむやみに縄張りを犯して、彼らが危険を感じると、襲ってくることがあります。
ただクロコダイル探索ツアーでは、ボートを用いて安全にツアーを行いますので心配はありません。クロコダイルたちも、ボートが近づいてきても危害を加えないことをすでに知っているので、襲ってくることはありません。