「ずっと自分に自信がなく、周囲からの評価に一喜一憂してきました」そう語ったのは、10年以上、摂食障害に悩んでいた岩本有彩さん(26)。トレーニングを始めて食事にも気を付けると、摂食障害でガリガリだった体型も改善し健康的な身体を維持できていた。しかし、もともと食べることが大好きだったという岩本さんは、モチベーションが低下したことにより食生活が乱れ、トレーニングを続けていたにもかかわらず、今度はあっという間に10kg増えてしまった。そこから再びトレーニングに力を入れ、“外見以上の良い変化”を手に入れた岩本さんのビフォーアフターを公開する。

【筋トレ ビフォーアフター】自己肯定感が低く運動が苦手な大食い女子「外見以上の良い変化だった」
(画像=摂食障害だった頃,『FITNESS LOVE』より 引用)

「10年以上摂食障害に悩み、ガリガリな体型を変えたくて2019年より筋トレを始めました。楽しみながら健康的な食生活が送れるようにと心がけてきましたが、2021年に入りトレーニングの重量が伸びなくなると、モチベーションが停滞してきました。そこから、週5日程度のトレーニングを続けていながらも、毎日のように大好きなお寿司やパン、チョコレートを食べていたらあっという間に10kg太りました」

【筋トレ ビフォーアフター】自己肯定感が低く運動が苦手な大食い女子「外見以上の良い変化だった」
(画像=MAX体重時,『FITNESS LOVE』より 引用)

今年1月、美容や健康のためにも“このままではまずい”と焦った岩本さんは、健康美を競うコンテスト『ベストボディ・ジャパン』に挑戦することを決意した。当時の体型は、身長164cmで体重59kg(体脂肪率26%)。まずは、乱れた食事を改善することから始めた。

「ダイエットは食事が7割というように、まずは食事の改善を行いました。最初から最後まで『ローファットダイエット』で絞りきったので、高タンパク・低脂質・中炭水化物のPFCバランスを意識し、絶対にどの栄養素も抜きませんでした。ダイエットが停滞したときは、有酸素の強度を上げたり、カーボサイクルをつけたりと、工夫していました!」

中学ではコーラス部に所属し、毎日の朝練で体幹を鍛えるエクササイズをしていたが運動は苦手な方だったという岩本さん。減量開始から5カ月、コンテストデビューとなった「ベストボディ・ジャパン2022水戸大会(6月5日開催)」に出場し、ガールズクラス(18歳〜29歳)で3位入賞。このときの体型は体重48kg(体脂肪率13%)と、減量開始時点で59kあったから体重から11kgも落とした。さらにその2カ月後の「ベストボディ・ジャパン2022宇都宮大会(8月14日開催)」では2位と、惜しくも1位を逃したものの、前回よりも順位を上げた。

「もともと一食で3kg分食べられるほどの大食いなので減量には苦戦しました。また、運動は昔から苦手で、特に球技系のスポーツや走ることは大嫌い。減量中の有酸素でも絶対に走りませんでした。絞り切れるか焦ったときに始めたHIITが最初は本当に地獄のようでしたが、慣れてくると4分で終わるし、絞れたのでとても良かったです。食事はカーボサイクルをつけるとハイカーボ(高炭水化物)の日にチート(デイ)気味になり食べすぎてしまうので、自分を信じて毎日同じ食事を続けるほうが結果的に良かったです」

減量を終えた現在はオフの期間ではあるが、これまで通り減量食の内容をベースに炭水化物と脂質の量を少し増やしているという。

「大切な家族や友人との食事や好きな食べ物も楽しみたいので、普段1人の食事のときは節制しています。同時に身体にしっかり栄養が行き渡っている時期でもあるので、トレーニングはボリュームを増やして筋肉をつける意識を持って行います。来年の大会に向けて、余分な体脂肪を増やしすぎないように心がけています」

ボディメイクやダイエット、健康維持のためなど、トレーニングをする理由はさまざま。コンテストに出場する人に限らず、何か目標を作りトレーニングを継続することで自分への変化や成長に気づけるはずだ。

「今までずっと自分に自信がなく、周囲からの評価に一喜一憂してきました。トレーニングは、小さな目標をクリアする度に達成感を積み重ねることができ、見た目も変わっていくことで自己肯定感や幸福感を上げることができます。自分の努力を一番理解しているのは自分なので、自ずと自分を大切にできるようにもなりました。これは、外見以上の良い変化だったと思います」

取材:FITNESSLOVE編集部