12月21日(日本時間)、アリアンスペースはギアナ宇宙センターから、ヴェガCロケットによるVV22ミッションの打ち上げを実施しましたが、第2段エンジン点火後に異常が発生し、搭載衛星の軌道投入に失敗したことを発表しました。
ヴェガCは2022年7月に初打ち上げが成功したばかりの新型ロケットです。

(画像=2022年7月に行われたヴェガCの打ち上げの様子Credit : ESA - M. Pedoussaut
『宙畑』より 引用)
今回はエアバスの地球観測衛星Pléiades Neo(プレアデス・ネオ)コンステレーションを構成する最後の2機にあたる5号機と6号機が搭載されていました。
アリアンスペース社とESAは、原因の調査などを行う調査委員会の設置を決めました。現時点では調査やヴェガCの打ち上げ再開までにかかる期間は不明です。
ESAと欧州委員会は、不具合により観測を終了したSAR衛星Sentinel-1Bの後継機であるSentinel-1Cを2023年前半にヴェガCで打ち上げる計画を発表していました。
同じくSAR衛星で2014年に打ち上げられたSentinel-1Aは、7年の設計寿命をすでに超えていますが、今後数年間は使用できると予想されています。高頻度な観測の実現のためにもESAはSentinel-1Cを出来る限り早く打ち上げたい考えで、ヴェガCの調査結果と今後の展開に注目が集まりそうです。
提供元・宙畑
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