アートとビジネスの共通点

アートとビジネスには大きな共通点がある。それは、どちらも虚構でありながら、その根源に人と人とのつながりに欠かせないコミュニケーションを抱えているということだ。

アートは、作り手が作品に込めたメッセージを観る人が読み解くことでコミュニケーションが生まれる。ビジネスでは、顧客が求めるモノやサービスを提供することで、その意義を見出した顧客とのコミュニケーションが発生する。

アートが人々のあいだで、どのようにして経済的価値をもつに至ったかを見ていくと、アートとビジネスの成り立ちは驚くほど似ているのだ。

VUCAの時代(2)には、合理的で冷静なロジカル思考だけでは限界がある。アートもビジネスも、独自の考え、独創性、革新性がなければ生き残れない。アートを理解することはビジネスにも活きてくる。特に、人間の情緒を理解するのには、アートは最適なツールだ。

『画商が読み解く 西洋アートのビジネス史』を通じて、本物の「アート思考」を手に入れてみては。

(IKKI)

1 2022年12月現在
*2 Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を合わせたビジネス用語。今後の予測が難しい状況を指す