12月から1月初旬にかけて、ロンドンの街中はクリスマスのライトアップで華やかな雰囲気につつまれます。
そのなかでも、独創的なイルミネーションで異彩を放っているのが、カーナビ―・ストリート(Carnaby Street)のクリスマスイルミネーション。国際的なタウン情報源ウェブサイト『タイムアウト』のロンドン版でも、2022年の一押しイルミネーションのひとつとして紹介されています。
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60年代の流行発信地、カーナビ―・ストリート
2022年版カーナビー・クリスマスイルミネーション
60年代の流行発信地、カーナビ―・ストリート

カーナビー・ストリートは、ロンドンのソーホー地区に位置する250mほどの通りです。歩行者天国となっており、ロンドンを代表するショッピング・ストリートのひとつに数えられています。
1960年代の「スウィンギング・ロンドン」と呼ばれる若者文化を牽引していたストリートで、ゆかりのあるアーティストとして挙げられるのは、ローリング・ストーンズにザ・フ―、マリー・クワントなど、音楽やファッションの世界の錚々たる面々!モッズもパンクもニューロマンティックスも、この通りを避けて語ることはできないのです。

有名な「舌と唇」のロゴが掲げられているのは、ローリング・ストーンズの公式グッズショップ、No.9 Carnaby Stの目の前。写真の右下に見えるのは、黒字に黄色いステッチでおなじみのロンドンを象徴するブーツ、Dr. Martensのショップです。
2022年版カーナビー・クリスマスイルミネーション
カーナビーのクリスマスイルミネーションは、今年で25周年。「カーナビー・セレブレイツ」と題されたイルミネーションでは、周辺のストリートのライトアップと共に、ロンドンの他のエリアで良く見られる清楚系のイルミネーションとは違う、遊園地やおもちゃ箱といった感じの演出を楽しむことができます。

暗くなりライトアップされると、それはもう煌びやかな光景が広がります!

カーナビ―・ストリートと周辺の14の通りが集まって、カーナビーのショッピングエリアを形成しています。カーナビーは、世界各国からのファッションブランドや国際色あふれる飲食店が立ち並ぶ、カルチャーのるつぼなのです。

カーナビ―地区のマップ。ユニオンジャックが付いている南北に走る通りがカーナビ―・ストリート。

Foubert's Placeの角にあるのは、Shakespeare's Headパブ。屋外のテーブルに座り大きな地球を模したイルミネーションの下で、人間観察をしながら食事やドリンクを楽しむのも悪くないのでは?

Ganton Streetのイルミネーション。青く光るライトバルブがスタイリッシュな装飾。

カーナビー・ストリートの裏手にあるKingly Courtは、吹き抜けで3階建てのフードコート。25店舗で世界各国からのテイストを堪能できます。


今年のカーナビーのライトアップは、世知辛い世の中にあらがうかのようにHOPE、HAPPY、GIVE、KISS、BE KINDといった、ポジティブで温かみのある言葉が多く掲げられているのが印象的。道行く人々も皆、立ち止まっては写真を撮っていました。

こちらはカーナビー・ストリートの南の端。バラエティに富んだイルミネーションからも分かるとおり、この雑多さこそがカーナビーの魅力となっています。

こちらはカーナビー・ストリートと平行して南北に伸びる大通り、リージェント・ストリート。趣向のまったく違う、落ち着いた雰囲気のイルミネーションが見られます。赤い「CARNABY」の看板に従って、Beak Streetを東へ迎えば、カーナビー・ストリートはすぐそこです。

同じくリージェント・ストリート。写真奥、左のカーブを曲がり切った先が、ピカデリー・サーカスです。