空手や柔道に相撲、大学でアメリカンフットボール(以下、アメフト)と、これまでパワー系のスポーツに取り組んできた会社員の阿部ロイさん(26)。4年前の大学アメフト部時代は身長180cmに対して体重はなんと、128kgもあったという。

【筋トレ ビフォーアフター】期待の新人ボディビルダー!体重128kgのアメフト時代は「座っただけでイスを破壊」
(画像=『FITNESS LOVE』より 引用)

「アメフトでは競技の特性上、体重が重い方が有利だと思ったのでとにかく体重を増やしていました。大学時代は部活後に友人と週6日でファストフード店に行き、“ドカ食い”していた時期もありました。体重が128kgあったときは、飲食店のイスを座っただけで壊してしまったり、家のトイレの便座も壊してしまいました」

2021年11月にアメフト選手を引退したと同時にボディビルダーになることを決意。減量初日(2022年1月4日)の体重は113kg。意外なことに、減量中は“炭水化物を多く摂ること”が効果的だったという。

「トレーニングが大好きでボディビルにも興味があり、アメフトを引退したらボディビルをやると決めていたので、引退したタイミングでコンテスト出場を決めました。ジャンクフードはアメフトを引退するまで食べていましたが、減量を始めたタイミングで食べることをキッパリと止めて、カロリー制限をしました。長期間、制限するとストレスが溜まるので、設定した範囲内でお菓子を食べることもありました。減量で効果的だったのは、炭水化物を多く摂ることです。カロリー計算しながらPFCバランスの「C(炭水化物)」の割合を増やすと、トレーニング強度を保つことができ、しかも、大好きなお米を大量に食べられるので一石二鳥でした」

コンテスト出場を決意して約1年。デビューとなったマッスルゲート静岡(2022年11月5日開催)で見事優勝。さらに、その1カ月後、全国各地で開催されたマッスルゲート上位入賞者に出場権が与えられる「ゴールドジムJAPAN CUP(12月3日開催)」では、体重を88kgまで落としバキバキに仕上がった身体で優勝を果たし、大会MVPも獲得した。

「現在は、全身を5分割(胸、背中、肩、腕、脚)に分けてトレーニングしています。各部位をストレートセット法(インターバルを挟みながら、同じ重量を複数セットで行う方法)やレストポーズ法(セットの途中で限界がきたらその場で数十秒間休息し、再びセットを継続する方法)を使って追い込んでいます。食事は、タンパク質、炭水化物、脂質をバランス良く摂取するようにしています。タンパク質は摂りすぎず、多くても体重×2倍(g)程度で、炭水化物はトレーニング前後に多めに摂取しています。タンパク質を摂りすぎない理由としては、体重に対して3倍~4倍のタンパク質を摂っても身体に吸収されない可能性があり、消化不良を起こす可能性もあるので、それなら2倍程度にした方が効率が良いと考えたからです」

ボディビルダーとしてデビューするやいなや、“期待の新人ボディビルダー”と、一気に注目される存在となった阿部さん。 「大会に向けて減量して日々身体が変わっていく様子を見たことや、鍛えた身体を評価していただいたことにより、以前よりさらにトレーニングが好きになりました。毎日、トレーニングのことしか考えられません(笑)」

文:FITNESSLOVE編集部