ゴールデングローブ賞(最優秀GK)
GKエミリアーノ・マルティネス(アルゼンチン代表)
最も活躍したとされるGKに与えられるゴールデングローブ賞。受賞したのはアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス(アストン・ビラ)でアルゼンチン人では初。大会期間中にクリーンシート(無失点試合)を3回記録。アルゼンチン優勝の立役者の1人であったことは間違いない。
特に決勝戦でのPKストップと延長戦後半でのシュートストップ。優勝するためにはGKのビックセーブが必要だが、マルティネスはそれを体現した選手であった。18歳から期待されアーセナルへ渡るも、その後は様々なクラブを転々とした苦労人が遂に大舞台で輝いた瞬間であった。
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ヤングプレーヤー賞(最優秀若手選手)
MFエンソ・フェルナンデス(アルゼンチン代表)
大会でもっとも活躍した21歳以下の選手に贈られるヤングプレーヤー賞はアルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデス(ベンフィカ)に贈られた。主にボランチを主戦場とする選手である。
史上最大級のアップセットとなった初戦の対サウジアラビア戦はベンチスタートであったフェルナンデスだが、迎えた第2戦対メキシコ戦で先発起用の期待に応えた。自慢のボール奪取力でメキシコのボールを刈り取り、極めつけはアルゼンチンの2点目となる右足のテクニックあふれるゴール。守備も攻撃も両方できる選手であることを証明した。それ以降、試合ごとにコンディションは良くなっていき、決勝フランス戦におけるデュエル勝数は11に上った。
今カタール大会で注目度を挙げた選手であり、レアル・マドリードやリバプールが獲得に乗り出しているとの噂である。冬の移籍マーケットの目玉の1人となった。
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水色に染まった各賞の受賞者たち
今カタールW杯を象徴するような受賞者たちの顔ぶれ。それほどにアルゼンチンには各パーツに優れた選手がいた。メッシという偉大な選手がいるが故に攻撃陣へ注目が集まりがちだが、守備陣も素晴らしい選手が多くいた。そこに勢いがある若手が加わり、非常にチームとして完成度が高いことを証明する大会となった。
もちろん惜しくも受賞にならなかったが、素晴らしいプレーをした選手が多くいることは間違いない。なかでもブロンズボール賞を受賞したクロアチア代表MFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)は、37歳ながら世界トップレベルのプレーとゴールを見せてくれた。また、イエローカードとレッドカードなどが少ない等フェアプレー精神を発揮したチームに贈られるフェアプレー賞は、イングランドが受賞している。
毎晩素晴らしい試合を見せてくれた選手たちに感謝するともに、寝不足の日々が終わってしまうことがさみしい限りである。