テスト自動化の先に見えてきたこと
実用的なテスト自動化ツールが出てきたことでテスト自動化のハードルが下がったように思われるかもしれませんが、何でもできるということは「何をするか、何をしないかの判断が重要になる」ということを意味します。
「こういうテストは自動化が必要で、こっちは手動で」といった振り分けをしたり、テスト結果を分析したりするなど、自動テストが当たり前になったことでQA(Quality Assurance:品質保証)に求められるスキルセットが高度化しています。
少し前にTwitterで話題になっていた「QA不要論」は、自動化のハードルが下がった(ように思える)流れの中で「開発者だけでテストも含めてすべてをカバーできる」という発想から生まれたものでしょう。
もちろん、私は不要とは考えていません。QAエンジニアの必要性がきちんと認識され、その価値が高まっていくほうがいいと思っています。
ただ、話題になるというのは、それほど存在感が高まっている、重要性が正しく認識されるようになってきたということかもしれません。
今後は、例えば求人の際に「MagicPodが使える人は高い給料で雇います」となるように、MagicPodがテストエンジニアの価値を高める一翼を担えたらいいなと考えています。
次回は海外事業部長セティ クナールよりグローバルのソフトウェアテスト自動化について紹介します。
<著者プロフィール>
玉川紘子
株式会社MagicPod テックリード東京大学大学院情報理工学研究科修了。Webエンジニアとしてキャリアを積んだ後、テストエンジニアに転向し、JenkinsやSeleniumを組み合わせたCI・自動テスト環境の構築・運用を支援。2019年よりMagicPodに入社しMagicPodの開発に従事。「初めての自動テスト」翻訳、「Seleniumデザインパターン & ベストプラクティス」監訳。的確かつさり気ないフォローで、周囲から絶対的信頼を置かれる。コープの力を借りながら、子育てと仕事の両立に日々奮闘中。
■AIテスト自動化プラットフォーム「MagicPod」について
「MagicPod」は、モバイルアプリテスト、ブラウザ(Webアプリ)テストの両方に対応したAIテスト自動化プラットフォームです。プログラミングなどの特別なスキルがなくても直感的に使うことのできるデザイン、クラウドでのサービス提供によるメンテナンス性の高さ、AI技術を活用した自動修正によるテストプログラム修正の手間削減などによりリリースサイクルの高速化を支援します。IT業界のリーディングカンパニーを中心に、すでに500社以上の企業が導入しています。