一台何万ドルもすると思われるミートスライサーをはじめとする各種の高級キッチン用品、高級エスプレッソマシーン、高級ブランドで一脚2000ドルはするとEamesのオフィスチェア、日本では何十万円もするというKnollのビジネスチェア、デジタルホワイトボードなどのほか、Twitterの木製ロゴも売りに出され、さらには気晴らし用だと思われる自転車様のスムージー作り機などもありますので、しばし見惚れました。

これらはほとんど入札の咲いて価格が25ドルに設定されていますが、おそらく何十倍もの価格で飛ぶように落札されることでしょう。しかし、440億ドルで買収したマスク氏にしてみればスズメの涙。買収の際130億ドルのローンを組み、毎年の返済額は10億ドルに及ぶそうですから、その1年分にもならないでしょう。

しかし、オフイスの縮小とともに、贅沢な事務機器や豪華キッチンが一掃されることで、「シリコンバレーは贅沢なIT企業の集まり」というイメージがひっくり返り、「Twitter2.0」でマスク氏が社員に求める「死ぬほど働け」精神の基盤ができるかもしれません。

それが他のシリコンバレーのIT企業に波及すれば、マスク氏の存在が見直されるかも。その時期はわかりませんが、それが冒頭で紹介したマスク氏のツィート「暴落したTeslaがTwitterのおかげで盛り返す」ことなのかもしれません。そうなればマスク氏が再び富豪世界一に戻れるのかも。

編集部より:この記事は島田範正氏のブログ「島田範正のIT徒然ーデジタル社会の落ち穂拾い」2022年12月15日の記事より転載させていただきました。