猫の住む村と言えば、新北市にある「猴洞」が有名ですが、台湾南部の街、台南にも知る人ぞ知る小さな猫の村があります。台湾史の始まりの場所として名高いきらびやかな廟と一緒に散策してみましょう。

目次

台南猫村とは?

台南猫村と言っても、「台南猫村」という名称がある訳ではなく、ましてや猴洞のような観光スポットになっている訳でもありません。海辺近くに猫が住みつく小さな集落があり、そう呼ばれているだけなのです。このあたりは日本統治時代に、「台鹼」という石鹸工場の宿舎として使われていた建物が並ぶエリアですが、グーグルマップ上では「台南猫村」や「台鹼宿舎」と検索しても見つかりません。「台南市安南區北汕尾二路661巷19弄」と検索して示すエリアが、猫が住み着く一帯になります。現在は建物の老朽化が進み、通りを行きかう人の姿もほとんどない一帯ですが、猫好きの間では言わずと知れた猫スポットになっています。

台南ディープ散歩!猫好きの間で知られる小さな猫の村
(画像=『たびこふれ』より引用)

猫村へ行く前に、台湾史始まりの場所へ

台南猫村は、台南市の中心部から少し離れた、交通が少し不便な場所にあります。なのでわざわざここへ足を延ばすからには、周辺スポットも観光しておきましょう!

台南ディープ散歩!猫好きの間で知られる小さな猫の村
(画像=『たびこふれ』より引用)

猫村から歩いて2、3分のところに「鹿耳門天后宮」という媽祖様を祀る大きな廟があります。「鹿耳門」という地名のこのあたりは、1661年当時台湾を支配していたオランダ軍を駆逐した鄭成功軍が、最初にたどり着いた場所であり、媽祖像を奉祀した場所でもあります。浅瀬ゆえ、船が通過することができず立ち往生していた時、媽祖様にお祈りをしたところ、なんと水位が増しオランダ軍を陥落できた...という逸話が残されています。その後、水害などの理由から再建されたのが現在の「鹿耳門大天后宮」です。迫力ある門構えにも圧倒されますが、その細部にまで施されたきらびやかな装飾も見ものです。

台南ディープ散歩!猫好きの間で知られる小さな猫の村
(画像=『たびこふれ』より引用)