九州地方の磯でよく見かけるカメノテなどの磯に付着している生物。これを乱獲すると、魚たちに影響するという。今回は、熊本で磯釣りを愛する筆者がこれらの付着生物について迫ってみた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
磯に付着する生物
九州地方の磯に付着する生物と言えば、カメノテやカキが代表的。足元を洗うような場所ではフジツボやカラス貝などもよくいる。
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少なくなった付着生物
なかでも少なくなったのはトコブシやジンガサといった貝類。これらは釣りエサとしても知られているためか、ここ10年ほどで数が減ってきた気がする。
原因は?
もちろん、場所(磯)次第ではカラス貝やカメノテも少ない。原因として考えられるのは釣り人による乱獲。以前は「コサギ」と言われる貝類をこそぐ道具を使い、まきエサにする人を見かけることもあった。
少なくなった「はみ跡」
貝類が少なくなれば、魚たちも磯から離れていく。例えばイシダイの「はみ跡」。磯に付着した貝類を捕食した跡だ。以前はイシダイがノッコミになれば潮が引いた時、はみ跡を目にしていたが、最近は少ない。
磯から離れた魚は深場に行き、その辺りの貝類をエサにする。そうすれば元々そこにいた魚は、どこかに移動すると考えられる。
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釣り人ができること
要は人的な場荒れにより、魚たちに迷惑をかけていることになる。しかし、最近は渡船をはじめ、漁業関係者からの呼びかけにより、これらの行為は激減。貝類の数も戻りつつある。
仕掛けは残さない
また、「高切れ」も場荒れの原因の一つ。根掛かりしたミチイトを手前のほうで切ることだ。これによりミチイトが海面近くでユラユラ。魚が警戒して磯際から離れてしまうだけでなく、海鳥などに絡みついて命を奪ってしまうことも。根掛かりした際は、専用の道具を使い、できるだけハリスの近くで切ってほしい。
ちなみこの高切れ、大潮の干潮時に現れることもある。見かけた際は除去(時間が経つと引き抜ける)してほしい。ご利益がきっとあるはずだ。
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<松田正記/TSURINEWSライター>
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