A.ガラス質の釉薬(ゆうやく)を塗って高温で焼成させる装飾技法
文字盤などの表面に装飾をする際に用いられる“エナメル”。
これは金属製のベースプレートに、ガラス質の釉薬(ゆうやく)を塗ってから炉で焼成させ、鮮やかで照りのある独特の質感を持たせる技法のこと。琺瑯(ほうろう)、七宝(しっぽう)とも呼ばれる。
なお焼成の工程を何度も繰り返すことで作り上げるのだが、高度な技術を要するだけでなくコストもかかるため、時計の価値自体も高額となることが多い。
またひとくちにエナメルといっても種類があり、厚さ0.1ミリ、幅1ミリのゴールドのワイヤーで絵柄の輪郭を描き、そこに使用する色ごとに釉薬を入れて焼き上げる“クロワゾネ(有線七宝)”、彫金された金属にエナメルを流し込んだ“シャンルヴェ”、エナメル板に金粉や金箔を貼り付けてから焼き込む“パイヨン”など、様々な技法がある。

(画像=左がクロワゾネ、右がシャンルヴェ技法を用いたエナメル文字盤
,『Watch LIFE NEWS』より 引用)
文◎松本由紀(編集部)
提供元・Watch LIFE NEWS
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