こんにちは、マルタ島在住のあゆみーたです。今回は家族旅行に絶対におすすめ!というテーマで、子どもにほんとうにやさしいマルタの素晴らしい一面をご紹介したいと思います!
子どもに真にやさしいマルタ人
子どもにやさしい国ってどんな国でしょう。子どもにやさしい社会ってどんな社会でしょう。私は日本で育ち、長くロンドン(英国)に住みましたが、マルタに来るまで子どもにやさしい社会が実際に存在することを知りませんでした。
第一印象が実はそれほどよくないマルタ人。表情がちょっと怖そうだったり、話し方が少々荒かったりするので、ソフトタッチではないマルタ人は、実は第一印象はあまりよくないと評判。でもでも実はほんとうに親切であたたかい人達です。特に子ども!子どもの顔を見ると一気に表情が緩みます。このおじちゃん、こんなかわいい笑顔になるんだ...笑!などとこちらが驚くほどの緩み様。お店に行けば、子どもがいることがわかると、カウンターの後ろからお菓子がでてくる。道を歩いていれば、走り回る子どもたちにニコニコ。ぶつかりそうになっても頭をなでてくれたりする。少し危ないことをしていると、心配して声をかけてくれる。心配性すぎるきらいはあるけれど、それでも子どもを大事に思うからこそのジェスチャー。自分の子どもや孫だけ、そんな狭い意識ではなく子ども全体に対して、彼らを大切に思う心がマルタ人にはある。
そしてこれが年老いたおじいちゃんおばあちゃんに限らない。若い人もそして子どもたちも、自分よりも小さな子どもたちにやさしい。公園で遊ばせていても、少し大きい子どもが自分よりも小さな子どもの頭をなでたり、笑顔をなげかけてくれたりする。これってほんとうに素晴らしい!子育てをしていてこんなにありがたい場所はないのではないかと思うほどです。
家族でいると得をする!?!
子どもにただやさしいだけではない。子どもがいると、つまり家族でいると得をする!と思えるくらいの子ども好きのマルタ人。
実際、私の主人は何かマルタ人と交渉をしなければならないとき、例えば、車が故障して地元のメカニックに修理を頼まなければならないときなど、息子をわざわざ連れて行きます。一人で行くよりも、息子が一緒だと話がうまく進むそう。それはなぜか?それは子どもがいると彼らの心が突然和んで、親しみを感じてもらえるから。荒々しく話していたおじちゃんが息子を見た途端、笑顔になって穏やかになる、そんな光景は私も数々みてきています。そして彼らは必ず子どもに直接話しかけます。ハローだけではない会話をします。これ、私はとても新鮮に感じます。
例えば銀行に行く。保険会社に手続きに行く。普通であれば、子どもはできるだけいないほうがいいと思いますよね?うるさく音をたてたり、じっとしていられなくて動き回ったりする子どもたち。銀行員さんや保険やさんがイライラしたりするのは親もストレス。それがマルタだと逆なのです。子どもが彼らのデスクのモノをさわってしまったりする。すると...
「あぁ、いいですよ。さわらせてあげてください。子どもなんですから。何かないとあきちゃうよね~?これはどう?あぁ、これだったらもっとおもしろいかな?」
などと言って机の中から楽しそうなものを出してくれたりする。そして終始笑顔。これは、何回直面してもありがたくて涙が出てきます。
旅行者視点でいえば子どもがいると、列を並んでいると先に行かせてくれたり、子どもがいるというだけで、他の人たちよりも大切に扱ってもらえたりします。ボートでもレストランでもいい席を用意してくれたり。レストランのキッチンの中まで手招きで見せてくれたり。博物館内の立入禁止エリアに子どもだけ入れてくれたり。これほんとうです。もちろんいつでもどこにいてもそうかといえば、そうではないこともあると思います。でも、私も含め、数々の経験者が同じことを話してくれるので、これは間違いなくマルタで家族旅行をする特典だと思います!
子どもがハッピー=親もハッピー
家族旅行というと、旅じたいが子どもへのサービス的な視点になりがちですが、子どもも大人(親)も楽しめる家族旅行が何よりベストですよね!そして、やはりここで大事な点は、基本的には、子どもがハッピーであると親もハッピーでいられる、そして親がリラックスしていると子どももリラックスできるということです。
特に小さいお子さんをお持ちの方は子どもが泣いていたり不機嫌だと、そのムードがそのまま自分にかえってきますから、それはそれは素晴らしい場所にいてもハッピーどころかリラックスさえできずにホリデーを終えてしまう、なんていうことになりかねませんよね?子どもが疲れて泣いていたりぐずっていたり、それだけで大変なのに、周りの目もきにしなければならないようなホリデーは、いくらそれがパラダイスでも楽しめません。子どもはどこにいても、ホリデーであろうがなかろうがぐずるときにはぐずりますし、疲れれば難しくなります。まして慣れないホテルや慣れない食べ物、時差もあって眠れないとなると、そんな子どもの相手はそれだけで親は大変です。
それが、外に出ると周りがやさしい目線で助けてくれたり、子どもがいることで得をするような場面があったりすると、親も気持ちがとても楽になります。そしてそんな親のエネルギーを子どもも察知して安心します。また、子どもが大切に扱ってもらえたり、笑顔をかえしてもらえることでハッピーでいられると、親も当然ハッピーになります。ウィンウィン(両者が得をするということ)なのです。映画ポパイの撮影に使われたセットが残る、かわいいポパイビレッジや、夏であればフリーのウォーターパークなど、子どもむけのアトラクションも、季節により変わりますがあります。でも、マルタの楽しみは夏中島中で行われるフェスタ(お祭り)や春と秋にあるカーニバルなど、基本、大人も子どもも一緒に楽しめるものばかり。子どもが大事な社会の一員として扱われている、マルタならではのありかたです。
マルタはそういった面でも、ほんとうに家族でのホリデーに適しているところだといえます。旅やホリデーには、光輝く美しい海、絶景、豊かな文化、世界遺産の遺跡、そういったチェックリストには乗っていないけれど大事な要素があります。特に家族旅行というと、そういった要素が非常に重みをもってくると思います。マルタはそういった要素でも、素晴らしいおもてなしのできる国です!
何より安全マルタの治安事情
家族旅行での行き先を決める場合、一番といってもいいくらいに大事な要素が治安ですよね?
マルタはヨーロッパ一安全な国と言われているほど、治安の安定した国です。EUに加盟する以前のマルタは、家の鍵もいらないくらい安全だったといいます。そのときに比べると治安は悪化しているとマルタ人は感じているようですが、日本人である私が住んでいても日本にいるときとほとんど変わらない感覚で過ごせるのがマルタです。もちろん油断は禁物です。観光客の方にとっては知らないことの多い外国ですし、置き引きなどがゼロではありませんから、常識程度の注意は必要です。バッグの中身が空いたままバックを持っていたり、バッグをおいたまま席をはずしたりはもちろんNGです。でも、他のヨーロッパの国のように緊張感をもって常にスリや置き引きを警戒する、そんな必要はありません。
どこにいても、完全に安全ということはもうありえませんが、マルタは子どもも大人も安心してゆっくり過ごせる数少ない国のひとつだと思います!
家族で使える楽しい交通機関
1. バス
マルタで唯一の公共交通機関はバスです。電車がないので、唯一島中をつなげている交通機関です。タリンヤカード(Tallinja Card)というカードを登録して使うと、バスに乗るたびにお金を払うことなく乗れますし、料金もお得でとても便利です。
バスの使い方、時間表、アプリのダウンロード、などの詳細はすべてこのサイトから見つけることができます。
ただバスは、交通状態が悪く渋滞の多いマルタでは時間どおりにこなかったり、特にシーズン中は来てもいっぱいで止まってくれなかったり、または、目的地までの時間が倍かかるなんていうことも多発しますので、時間に余裕をもってプランをたてることをおすすめします!
2. マルタのタクシーはちょっとトリッキー?
マルタのタクシーサービスは、基本、予約制。空港やバレッタにはタクシーのターミナルのようなものがありますが、基本予約をして乗ります。予約はネットで簡単にできます。
>>>空港タクシー情報
>>>e-cabs(利用者数の多いタクシー会社)
マルタのタクシーの料金は基本的に高めです。特にバスと比べると、高いと感じると思います。少し安めのサービスで、マルタのセントラルエリアを走る、他人とシェアするシェアタクシーなどもありますが、旅行者の方には複雑すぎるので、タクシーをご利用の場合は、直接上記のタクシー会社にご自分で予約されるか、ホテルの方に頼んで予約をしてもらうかがおすすめです。どちらにしても予約時、そして乗る前に、必ず料金を確認してから乗ってくださいね。
もうひとつ、マルタのタクシーで知っているといいことがあります。それは、マルタのタクシーの運ちゃんの運転は基本非常に荒い、ということです。とにかくスピードが早い。ビービークラクションを鳴らして道を突っ走る荒い運転。イギリスから家族でマルタにホリデーにきた友人は、夜中にマルタにつき、タクシーでホテルにむかうその道中、タクシーの中で家族で死ぬかと思った(笑)とショックを隠しきれないでいました。こんなに荒々しくものすごいスピードで走るタクシーは初めてだったと。私はヨルダンで同じような目にあいましたから、マルタだけの話ではないと知っていますが、マルタのタクシーの運転は基本荒いので、少し覚悟を決めて乗られるといいかもしれません。とはいっても、タクシーの事故が多発しているわけではありません。あくまでマルタ流ドライビングを楽しむ、といった感覚で乗られるといいと思います!
3. レンタカー&レンタスクーター
車、また、スクーターのレンタルでは、電気自動車・電気スクーターのおもしろいサービスがあります。
このウェブサイトからアプリをダウンロードし、そこから簡単に予約できます。自分の都合のいいエリア(場所)から、車・スクーターを自分で直接ピックアップして、そのまま所定のところに駐車して返すシステム。英語に問題がなければ、非常に簡単にご利用いただけます。ただこれは、問題がおきたときに自分で処理しなければならないリスクと、給油などの諸々の条件をきちんと理解しないとうまく使えないので、旅慣れている方や、そういった冒険を好む方におすすめします。かなりマルタ流にマルタを周ることができ、とても楽しい経験ができると思います!でもせっかくのホリデー。できるだけリスクフリーであることを求められる場合には、一般のレンタル会社をとおしたものの方が安全かもしれません。
4. レンタサイクル
マルタにはこれまたネットでアプリをダウンロードするだけで使えるレンタサイクルがあります。観光でいらした家族で利用されている方も多くみます。
とても便利で素晴らしいサービスなのですが、マルタでのレンタサイクルはある一定の場所を少し周る場合にはおすすめですが、島中を見て周るのにはおすすめしません。例えば、島の中心地、スレーマ、セントジュリアンのあたりをプロメナードをかいしてまわりたい、などのときには大変おすすめしますが、島のあちこちをレンタサイクルで、特にお子さんを連れてまわるというアイデアは残念ながらおすすめしません。というのは、マルタにはサイクルレーンがまだきちんとできていないこと、そのため、ただでさえ荒い交通事情にあって、車と肩を並べて自転車で島をまわるのは、かなりリスクが高いからです。
レンタサイクルの自転車は、島のあちこちに配置されています。レンタサイクルを体験されてみたい場合には、あらかじめバスなどでまわりたい場所にいき、そこでレンタサイクルをしてその周辺を自転車でみてまわる、という方法がベストだと思います!
コロナ時代に入っての注意点
今現在(2020年7月)マルタでは、公共の建物(お店を含む)に入るときにはマスク着用が義務づけられています。また、公共の乗り物(バスやタクシー)でもこれは同じです。守らずにつけていない人がけっこういるのがマルタですが、基本、ルールはマスク着用が義務です。こういったルールは、状況とともに変わっていくと思いますので、必ず旅の直前に大使館にお問い合わせをされ、現状を確認されてからいらしてくださいね!
まとめ
子どもと一緒に海外旅行!夢は膨らみますが、いろいろな要素を考慮しなくてはならないので、行き先に迷う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そして、子どもとのホリデーとなるとプールつき、もしくはフリーエンターテイメントつきのホテルを選び、そこでメインにくつろぐ。そのような形になることが多い傾向もあるかもしれません。でも、せっかく家族でホリデーにいって、お子さんと一緒に何かを体験し共有できるチャンスを逃す手はありません!
マルタは、子供と一緒にきてよかった!きっとそう感じていただける国です。日本からはとても遠いですけれど、長いフライトを超えてでも、訪れる価値のある素晴らしい国です。
お子さんと一緒に、美しい神秘の島マルタで美しい海を眺めながら、美しい海で泳ぎながら、地球と波長を合わせ、古代にもどったような神秘的な空気感、そして日常を忘れさせてくれる、ただゆっくりと流れる時間を楽しまれてみませんか?きっと素晴らしい思い出になると思います!
提供元・たびこふれ
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