現在、日本では働き方の多様化が広がっており、それに伴ってテレワークが拡大しています。テレワークの浸透と並行して、安全な通信環境を構築できるVPNが注目されはじめました。

今回の記事では、テレワークでVPNを導入する必要性やメリットを解説します。くわえて、VPNの費用相場やおすすめのVPNサービスについても紹介。

VPNを利用して、安全な通信環境でテレワークを行いましょう。

多様な働き方の拡大とVPNが必要とされる背景

多様な働き方が拡大し、VPNが必要とされている背景について解説します。

多様な働き方とは

多様な働き方とは、だれもがそれぞれの生活スタイルに合わせて働ける環境作りのことです。

日本では少子高齢化が進み、生産人口の減少が問題となっています。そこで、多くの人に労働に参加してもらうためには、多様な働き方を認める労働環境が必要です。

高度成長期のような画一的なスタイルではなく、それぞれの家庭の事情、人生設計に合わせた働き方を選択できるのが多様な働き方です。たとえば、フレックスタイム制やテレワークは多様な働き方の一種だと言えます。

コロナ禍とテレワークの拡大

2019年に働き方改革が施行され、2020年に入りコロナ禍がはじまりました。働き方改革とコロナ禍は、多くの企業にテレワークを浸透させました。

コロナ禍前の東京のテレワーク率は24%でしたが、2022年にはテレワークが大きく拡大して約55%に達しています。

参照:テレワーク実施率調査結果|東京都

安心・安全な通信セキュリティが求められる

コロナ禍前までは主に、企業内でのセキュリティ対策が求められました。しかし、テレワークが拡大したことで、従業員一人ひとりに安全な通信環境が求められるようになります。

テレワークでは社内システムへのリモートアクセス、重要なデータや個人情報のやりとりが行われます。万が一、情報漏えいが発生すれば企業のダメージは計り知れません。

また、外出先からタブレットやノートパソコンでフリーWi-Fiに接続し、仕事を行う機会も増えてきました。フリーWi-Fiはセキュリティが低いため、VPNによる保護が必要不可欠です。

VPNの仕組みとは

VPNとは「Virtual Private Network」の略語で、日本語では「仮想専用線」と翻訳されます。

VPNは「トンネリング」「暗号化」「カプセル化」という3つの技術で成り立っています。第三者に見えない仮想的なトンネルをインターネット上に形成し、パケットをカプセル化・暗号化して保護する仕組みです。

VPNには以下の3つの効果があります。


  • 通信セキュリティを向上させて情報漏えいリスクを下げる

  • VPNサーバーのIPアドレスで通信ができる

  • VPNプロバイダによってはマルウェアやランサムウェアを防止する機能がある