コツ2:エギの姿勢を安定させる

エギが不自然な動きにならないように注意しながらイカに違和感を与えないのも重要。陸っぱりでも同様だがアオリイカはエギの不自然な動きを極端に嫌う傾向がある。フォール→ダート→ステイの一連のアクションを自然の流れで行う。

例を挙げれば、常に揺られているボート上でのティップランはどうしても波の影響を受けてしまうが波とサオの動きを同調させて極力エギに影響を伝えないようにする。これができているかできていないかでも釣果は大きく左右される。

コツ3:僅かなアタリを逃さない

ティップランのアタリは大きくわけて3種類。(A)グンッとサオ先が引っ張られる、(B)トンッ……と小さなアタリがある、(C)エギの重みが乗って少し曲がっているサオ先がフワッと抜ける、これらのアタリを感じ取ることが大事だ。(A)は簡単で、ほとんどの人が分かるだろう。

問題は(B)と(C)だ。(B)はアタリが小さいため慣れていないと分からない場合もあるが、これは慣れていくしかない。(C)は手元に伝わるアタリではないのでサオ先を注視しておく必要がある。いずれにしてもステイ中はアタリを見逃さないように集中しておこう。

現役船長が徹底解説 【ティップランエギング釣果アップのコツ3選】ティップランでヒットした大型のイカ(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

アタリが取りやすくなるコツとしてはロッドは強く握り込まずに軽く握る程度。そしてロッドと体の接点は作らないようにしておくと小さなアタリでも感じ取りやすくなる。ちなみに、ステイしてから5秒以内でアタリがでることがほとんどなので覚えておくとよい。

気を付ける点1:汚れてもよい服装で

最後にテクニックとは関係ない部分になるが、アオリイカに限らずイカ釣りではいくら気をつけていてもスミが掛かってしまうことがある。スミを吐かないようにするためのコツもあるが、絶対ではないし、自分が気をつけていても同船者が釣り上げたイカからも思わぬ反撃を受けたりもする。

現役船長が徹底解説 【ティップランエギング釣果アップのコツ3選】タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

お気に入りの服装でイカ釣りに出かけてスミを掛けられてしまうと気分も下がるし、他人のイカから掛けられると船上の空気も悪くなる恐れも。イカ釣りの際は黒の服や汚れても構わない服装を選ぶようにしよう。

気を付ける点2:イカスミは自分で落とすのがマナー

また、デッキ上に吐かれたイカスミは釣り上げた本人が洗い流すのが基本的なマナー。意外とこのマナーが守れていないことが多い。船の掃除も含めて船長の仕事といってしまえばそれまでだが、船長も操船や見張りなども行わなければならない。

あくまで船上はほかの釣り人との共有スペース、そのままにしてイカスミが乾いてしまうと掃除も大変。レストランで食事をしている際に食べ物や水をこぼしてそのままにしておく人はいないはず。イカスミで船を汚してしまった場合は水で流したり、タオルや船にあるブラシなどで洗い流すように心掛けよう。釣りは汚れて当たり前だが、汚して当たり前ではないということを覚えておくこと。お互いがお互いに協力すると気持ちのよい釣行ができるはずだ。

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<週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2022年11月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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