11月6日から18日にかけて、国連気候変動枠組条約第27回締約国会議 (COP27)がエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されました。
そのなかで、国連環境計画(UNEP)は、衛星データを活用して温室効果ガスのひとつであるメタンの排出を検知し、排出元の国や政府に知らせるシステム「Methane Alert and Response System(MARS)」を発表しました。
メタンの排出が検出された後、データは45日から75日の間に一般に公開されます。
宙畑メモ
MARSは、欧州委員会と米国政府、Blue Originの創業者であるジェフ・ベゾス氏が立ち上げた「ベゾス・アースファンド」などから資金援助を受け、「グローバルメタン誓約エネルギーパスウェイ(Global Methane Pledge Energy Pathway)」の枠組みで開発されます。
MARSにデータを提供する衛星の詳細は明らかになっていませんが、「最先端の衛星データを使用する予定」だといいます。
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各国の宇宙機関や民間企業がメタンの排出量を観測できる衛星を打ち上げています。
国際エネルギー機関(IEA)の事務局長であるファティ・ビロル氏は、
「MARSは、大規模なメタン漏れをピンポイントで特定するための新しい重要なツールです」
とコメントしています。
提供元・宙畑
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