トレーニングの取り組み方は十人十色、始めたきっかけや目的ももちろん違う。ここでは、トレーニングに励む愛好家達の軌跡を辿ってみよう。今回紹介するのは66歳の元自衛官ボディビルダー風間敏明さん。2016年にボディビル大会に出場以来、毎年5、6回は大会に挑戦するほどボディビルに熱中している風間さんのトレーニングライフを追った。
自衛官をしていた風間さんは、12年前に防衛省定年退官をきっかけにボディビルを始める。
「人生の新しい挑戦のためにボディビルを始めました。ボディビルに挑戦しようと思った理由の一つには武道を指導する際に若い人たちに力負けしないようにするためというのもあります。2016年にボディビル大会に出場した際、同じ世代でもすごい身体の人たちがいることに衝撃を受けました。それ以来、心に火がついて、真剣にボディビルに取り組んでおります」
風間さんは今年、自衛隊を退官後に再就職をした企業での定年も迎え、トレーニングに熱が入り過ぎてしまうという。
「現在は非常勤講師で英語を教えています。不定期勤務のため自分のワークアウトに使える時間がたくさんあるので、ついオーバーワークになります。ジム定休日以外は毎日3~4時間の筋トレです。ただ、身体が悲鳴をあげてしまい、医者からは『前期高齢者なんだから考えてトレーニングするように』と言われ、今後は5分割を回したら1日はオフをとるようにしたいと思っています」
コンテストに向けた減量も身体に負担がかからないように工夫をしているという風間さん。
「減量期間は4ヵ月で月2~3kgの減量です。減量幅が10kg以上にならないようにしています。総カロリーも1500kcal以下にならないよう気をつけています」
風間さんはボディメイクを始めたことでうれしい変化がたくさんあるようだ。
「ボディメイクは、コツコツと地道にトレーニングをすれば必ず成果があります。肉体的にも精神的にもプラスになります。古武道師範として青少年育成に情熱を注いでいますが、若い現役の黒帯と組手をしても勝てないまでも押されなくなりました」
こうしたポジティブな変化が楽しい反面、トレーニングや減量をやりすぎないようにするのが大変だという風間さんは「これからも身体が動く限り長くワークアウトを続けていきたいと思います」と語ってくれた。