トレーニングの取り組み方は十人十色、始めたきっかけや目的ももちろん違う。ここでは、トレーニングに励む愛好家達の軌跡を辿ってみよう。今回紹介するのは、エンジニアの永田大智さん(30)。マッスルゲート札幌ではメンズフィジーク176cm級、クラシックフィジーク175cm級&新人の部、ボディビル新人の部で4冠を達成する活躍をみせた。3年半ほど前のトレーニングをしていなかった時期も74kg、4冠達成時も74kgと同じ体重でも大きな変化をした永田さんのトレーニングライフとは?
国内と海外を行ったり来たりと仕事に奔走していた永田さんはコロナ禍に筋トレを始める。
「コロナが蔓延し、海外から帰国して時間ができたためトレーニングを始めて、鍛える上で目標がほしくなり、ボディコンテストに挑戦するようになりました」
約3年半で身体が変わっていった永田さんのトレーニングは週5日、1回60分。
「胸、背中、肩、腕、脚の5分割です。時間が取れないときは腕の日を削って4分割で回します」
仕事の関係で会食が多かった永田さんは減量時に苦労することも。
「減量食を食べられないことが週に2日程度は大会前でもあります。お店選びや食べるメニューを多少調整して、身体への影響を最小限に留めるように努めています。自分で選べるならば海鮮系のお店を選択し、無理であれば会食中は脂質が増えるケースが多いので炭水化物を減らしています」
永田さんはサプリメントにはあまり頼らず、食品から栄養摂取をすることにこだわっているという。
「1日1食は魚を食べます。魚を食べると身体に張りが出たり、トレーニングの強度が良くなる、便通など体調面で良い体感があるためです。脂質を過度に制限したくない意図もあり、魚から摂取するようにしている理由もあります。その他の食事は白米と鶏肉をメインに食べています。お肉で十分なたんぱく質を確保できるので、プロテインパウダーは外出時以外には摂取しません。あとは野菜はなるべく摂るように心がけています。蒸し野菜や鍋が多いです」
マッスルゲートのステージでしっかりと絞った身体で挑んだ永田さんの減量のコツは神経質にならないこと。
「減量中、過度にカロリーを意識しないこと。摂取量を減らせばその分減るほど単純ではないので、ストレスなく過ごすことを最優先しています。また、過度に神経質に減量せず、期間を1カ月長めにとって気楽にやるといいと思います」
ストレスによってコルチゾールが増えすぎると、「基礎代謝量が低下する」「エネルギー効率が悪くなる」といった状態になるため脂肪が燃えにくくなると言われている。精神面での工夫も永田さんが3年半で身体づくりを成功させ、コンテストでも優勝できる理由なのだろう。