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日本の重症者数の最大値は3千人

医療逼迫は人口呼吸器やECMO、ICUの最大値に患者数が近付くか 日本のICU相当病床数は1万7000 日本の重症者数は最大で3千人で医療資源の2割も使わなかった

医療逼迫は、人口呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)、ICU(集中治療室)などを利用する重症者数のピークが、予め用意してある医療資源の最大値に近付くかどうかで決まります。実際に最大値に近付いたのか検証していきます。

日経新聞によると、2020年5月で厚労省はICU相当病床数が1万7000と公表しています。

ICU相当1万7千床 厚労省「人口換算で英仏伊超す」
厚生労働省は7日までに、新型コロナウイルスの重症患者などに対応する集中治療室(ICU)に相当する病床数は2018年7月1日時点で1万7034床に上ると発表した。人口10万人あたりでは13.5床で、イタリア(12.5床)、フランス(11.6床)、スペイン(9.7床)、英国(6.6床)を上回るとした。ICUのみならば日本は...

グラフの横軸は日ごとの時間推移で2020年1月から2022年12月末まで、縦軸はICU患者数で、日本の場合は重症者数のデータです。日本の重症者数の最大値は、2021年9月ごろの約3千人で、ICU相当の総数の2割にも達しませんでした。

日本とスウェーデンの重症者・死者数数推移比較 日本はスウェーデンの1/10以下の人口当り重症者で逼迫? 日本の医療の機動性の悪さが逼迫の原因

それでも他の病気もあるのだから逼迫していたとのではと思うかもしれません。しかしもしそうなら、それは行政や医療側の問題です。スウェーデンと比較します。

上のグラフの縦軸は人口当りの新規死者数で、下のグラフの縦軸は人口当りのICU患者数(重症者数)です。