今回もファン・ハールの知略が冴え渡るか
2014年のブラジルW杯でも指揮を執ったルイ・ファン・ハール監督のもとで、今大会に臨んでいるオランダ代表。8年前のグループステージ第1節では5バックとMF陣による堅固な守備と、破壊力抜群のカウンターでスペイン代表を粉砕(最終スコア5-1)。今回のセネガル代表戦でも、ファン・ダイクの的確なラインコントロールにより、[5-3-2]の守備隊形がコンパクトに保たれていた。
カリドゥ・クリバリとパプ・アブ・シセの2センターバック間に降り、パスを受けようとするN・メンディには、[3-4-1-2]のトップ下のガクポが密着マーク。緻密な守備でセネガル代表のビルドアップを封じていた。
アヤックスやバルセロナを率いていた頃のパスサッカーのみならず、堅守速攻プランも自軍に落とし込めるのがファン・ハール監督の強み。今のオランダ代表は、相手チームとの力関係や予想される試合展開に応じ、ボールポゼッションとカウンターのどちらもできるオールマイティーなチームに仕上がっている。71歳の知将が次戦以降も本領を発揮すれば、3位と躍進したブラジルW杯と同等の、もしくはそれ以上のインパクトを今大会で残すかもしれない。