秋も深まり冬の気配も漂い始めるこの時期になるとシーズンが本格化してくるティップランエギング。アオリイカは数いる釣りのターゲットの中でも特にシーズンによって釣果のムラが出やすいが、今シーズンの釣果は果たして。
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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)
大凶作だった春のエギング
秋はティップランエギングスタイルで狙うことが多いボートエギングだが、春はキャスティングスタイルで狙う。もちろん大型個体が期待できる春シーズンも大人気となっている釣りだが、今年の春シーズンは近年に類を見ないほどの大凶作。
福岡周辺エリアでは佐賀方面や宗像方面が特に人気のエリアとなっていて、福岡近海エリアよりも比較的釣果も期待しやすいという印象が高いのが多くのエギンガーが共有するところだと思うが、今年の春はそれらのエリアでも大苦戦の日が続いた。
![現役船長が徹底解説 【2022年秋冬のティップランエギングの釣況は?】](https://tsurinews.jp/data/wp-content/uploads/2022/11/20221111cb1704.jpg)
当船も他船ほどではないが春はエギング便で出船している。その時に乗船者の直近の釣果を聞いたりするのだが、だれ1人よく釣れたと答える人はいなかった。
佐賀方面では6月に入ったころになるとようやくある程度の釣果が出始めていたが標準には及ばず、宗像エリアに関しては2回連続ボウズをくらった話や船中(8人ほど)釣果が2、3尾などと耳を疑うような釣果が目立っており、とにかく今年の春シーズンに関しては誰しもが「めちゃくちゃ厳しかった……」と口をそろえるほどの大凶作シーズンとなっていた。
今年の釣果は?
例年ティップランのシーズンは10~12月いっぱいまで。当船でも10月からティップランの予約が入っていたものの、残念ながらそれらの日はシケの日が重なりなかなか思うように出船できない日が続いていたが、そのころには佐賀方面ではティップランの釣果が目立つようになってきていた。
そもそも今季のティップランエギングは、春の大凶作の影響で好釣果が期待できると個人的には予想していた。釣りすぎなどが原因でイカの個体数が激減したのが理由、そう考える人も多く、それも多少は不調に終わった要因のひとつであるかもしれないが、釣れなかった理由は単純に水温の推移などの影響で、単純にイカが岸ギワに寄りきれなかったと考えていたからである。
あくまで春の不調の原因も予想からくる推測にすぎなければ、ティップランが期待できるというのもある種の願望が入っているが……。