投資のリスクは、損失の可能性としてのリスクだが、同時に、利益を得る機会としてのチャンスである。投資は、利益を得る機会に意図的に、自覚的に賭けることとして、チャンステイクなのであり、そこに、意図せざるものとして、リスクが付随するわけである。そして、リスク管理とは、意図せざるリスクの制御のことであるから、投資とは、チャンステイクとリスク管理の複合なのである。

投資の基本は分散投資であり、分散投資はリスク分散ともいわれるが、複数のチャンスに賭けることが分散なのだから、チャンス分散と呼ばれるべきである。また、分散投資は資産配分でもあり、資産とはチャンスを内包したものだから、資産配分はチャンス配分である。

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資産の定義として、例えば、社債は債券という資産分類に属するとしたところで、投資の科学には何の役にもたたない。株式にしろ、債券にしろ、そのなかにチャンスを発見し、それを明確に定義することが重要なのである。