システムは一貫して4-3-3
メンバー発表会見では、大型ビジョンが設置されたステージ上にルイス・エンリケ監督がジャケット&ヘッドセットマイク姿で登壇し、BGMが響く中で力強い言葉で選手の名前を一人ずつ読み上げた。その派手な演出方法に反して選出メンバーに大きな驚きはなかったが、それはすでにチームが固まっていたという証拠でもある。
システムは一貫して4-3-3。DFラインから丁寧にパスを繋ぎ、相手陣内での即時奪回で圧倒的な「ボール保持力」がチームの武器。一人で試合を決められるストライカーは不在だが、交代枠をうまく利用しながら90分のゲームプランの中で相手のスタミナと反撃能力を削ぎ、総合力で押し切る。最後までボールを握り続けた中で、アンス・ファティが以前の決定力を大会中に取り戻すことができれば、ベスト4はもちろん、それ以上の成果を得ることは十分に可能だ。
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注目の日本対スペイン戦
そして何より、カタールW杯では日本代表と同じE組であり、12月1日(日本時間2日)のグループリーグ最終戦で戦う相手であること。チーム力は確実にスペインが上で、ボール支配率で日本が上回ることは考えられない。だが、日本にはカウンターサッカーに適した人材がいる。若きルイス・エンリケ軍団にとっても、楽な相手ではないはずだ。まずはグループリーグ2試合(日本は11月23日対ドイツ、27日対コスタリカ)を終えて、どれだけの勝点を手にしているかに注目したい。