新型コロナ禍で変わる「がん予防」のスタイル　自宅で採尿した検体をポストに投函

　新型コロナ禍で通院が遠のき、がんの検診を受けない人が増えているという。しかし、がんになってから対処するのではなく、定期的に検診を受けたいもの。埼玉県所沢市で生命保険販売を展開にするベストセレクションは、自宅から簡易的にリモートでがんの予防と早期発見サポートが受けられる新たなサービスを展開する。

ベストセレクションの千葉浩司代表取締役(画像=『BCN+R』より引用)

採尿検体をポストに投函する簡単さ

　ベストセレクションは埼玉県所沢市内や狭山、入間、飯能エリアで損害保険や生命保険の販売を展開する。社員数は約30人、年商約3億円。エリア内の個人と法人を含む約1万人の顧客を抱える。エリア内にある約250店の代理店の営推サポートも手掛けるなど、地域に根差した活動をしている。

　そんなベストセレクションが最近注力している商品が、がんの早期発見でリスクを事前に減らすためのがん予防のメディカルクラブ「まも～る」だ。「まも～る」はプリベントメディカルが提供する会員制メディカルサービスである。

　「まも～る」の会員サービスに含まれるリスク検査「Noah」では、自宅で採尿した検体をポストに投函する簡単なリスク検査を年に1回受けてがんのリスクを評価する。仮にリスクが高いと評価された場合、がんドックを無料（5年間、毎年20万円まで）で受けられる会員制のサービスである。

自宅で採尿して検体をポストに投函(画像=『BCN+R』より引用)

　また、心配なことがあれば各分野の専門家に無料で相談できる「メディカルコンシェルジュ」というサービスも含む。例えば、がんと仕事を両立するためのサポートやアドバイス、どのような手当があるか、健康やメンタルヘルス、セカンドオピニオンなどさまざまな悩みを専門家に相談できる。

　ベストセレクションの千葉浩司代表取締役は「皆保険制度がある日本の特徴でもありますが、具合が悪くなったら病院にいけばいいと考えている方が多い。病院には何か起きてから行けばいいと。海外は逆で、いざとなったときに病院にかかると高額な医療費が負担になるので、そうなる前の予防をいかに簡単に、早く発見するためのサービスが充実している。『まも～る』は、後者に近いサービスです」と語る。

　損害保険や生命保険は事故が起きたり、病気になったときに役立つ。「まも～る」は、そうした保険とは異なり、病気になる前に対策するサービス。千葉社長は「災害ではなく、体の予防、防災、減災に取り組んでいきたい」と例える。

「病気になったときではなく、病気になる前の予防が肝心」と語る千葉社長(画像=『BCN+R』より引用)

　実際、「まも～る」は先制医療支援サービスであり、リスク検査「Noah」でリスク判定が出ても医師による確定診断にはならない。リスク検査の総合評価がC判定となった場合は、提携病院に行くと1回当たり20万円（税込）までのがんドックが受診できるというサービスである。

　がんドックは全国約800の提携医療機関で受診でき、最先端の医療機器を使った精密検査も受けることができる。また、5年間、毎年20万円まで受診できるので、C判定が毎年出ても、最大5年間、100万円まで受診できるのは安心だろう。

C判定が出たら約800の提携医療機関でがんドックを受診できる(画像=『BCN+R』より引用)

　「人生100年時代と言われる中、元気に、なるべく長く働きながら豊かな人生を送る必要があります。もっとも、何も異常がなければリスク検査をもったいないと思うかもしれませんが、健康を維持するためのコストでもあるのです」と語る。

　「まも～る」のリスク検査とがんドック受診サービスがセットのプランは、65～74歳の「シニアスタンダードプラン」と20～64歳の「スタンダードプラン」の二つがある。前者が月会費6028円、年会費6万8719円（5％オフ）、後者が月会費4378円、年会費4万9909円となっている。

　ほかに、がんドック受診サービスなしのプランが65～74歳と75歳以上の「シニアライトプラン」というものがある。こちらはいずれも月会費3828円、年会費4万3639円（5％オフ）となる。

　日本対がん協会の調べでは、2020年のがん検診の受診者（延べ人数）は19年の約3割（約170万人）減少している。「少なくとも約1万人以上のがんが見つからないままの状況になっている」と千葉社長はコロナ禍による別の負の側面を指摘。同社が先制医療支援サービスに注力する大きな理由にもなっているという。

提供元・BCN+R

新型コロナ禍で変わる「がん予防」 のスタイル 自宅で採尿した検体をポストに投函

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