ダンベルがあれば全身をしっかりと鍛えることができる。しかし、ダンベルは自由度が高い分、NG動作をしている人も多い。今回はボディビル世界王者で、ゴールドジムアドバンストレーナーの鈴木雅さんに、三角筋(肩)を鍛えるための3種目を解説いただいた。

かっこいい肩を作るおすすめ3種目!「よくあるNG」解説付き【ボディビル世界王者監修】
(画像=『FITNESS LOVE』より 引用)

鈴木さんが提案してくれたのはダンベルショルダープレス、ダンベルサイドレイズ、ダンベルリアレイズの3種目。その中から、まず初心者はダンベルサイドレイズを神経系発達目的で10~15回を3セット行おう。2~3カ月経ったら、3種目に増やして、次は筋肥大目的で、ダンベルサイドレイズはそのまま10~15回を3セット、ダンベルショルダープレスとダンベルリアレイズを8~12回を3セットにステップアップすることがおすすめだ。

■ダンベルショルダープレス(主に三角筋前部)

ベンチなどに座って行う方法もあるが、立って行うことで体幹の力も養える。足の幅は肩幅から腰幅程度。ダンベルを真上に差し上げ、肘をしっかりと伸ばして肩を安定させる。ダンベルを下ろす位置は耳の高さまで。下げすぎると肩の安定が損なわれる。重心は足裏全体か、もしくは母指球(親指の下の膨らんだ部分)。身体をまっすぐに立てて安定させる。重心がかかとに寄りがちになるので注意したい。

[よくあるNG動作]

かかとに重心が寄って身体が反った状態になると腰を痛める危険性が増す。また、真上に押し切ることもできないので、三角筋の収縮が弱くなる。

■ダンベルサイドレイズ(主に三角筋側部)

足裏全体に重心がくるようにする。かかとに重心がいかないように骨盤は頭方向にしっかりと立て、肩関節を安定させる(「気をつけ」の姿勢)。ここで骨盤を立てて肩を安定させないと、三角筋に効かせることができない。ダンベルは手のひらの中央で全体的に握り、手首は真っすぐに。その状態で、上腕が斜め前30度の角度になるようにダンベルを横に挙げていく。「肩甲骨を動かさない」意識で行うと肩を痛めやすくするので、「腕を斜め前に挙げる」というイメージで。

[よくあるNG動作]

足で踏ん張りすぎると腹圧が入りづらく、僧帽筋を使いがちになって三角筋への刺激は弱くなる。膝の反動を使うとNGになりがち。ダンベルを振り上げようとすると重心がかかとにいき、三角筋から負荷が抜ける。

■ダンベルリアレイズ(主に三角筋後部)

スタートポジションの作り方はダンベルベントオーバーロウイングと同様。ポイントは、ここで肩を安定させること。お尻を高くして肩を上げ、ベンチプレスで構えるときのように肩を安定させる。その状態で両手にダンベルを保持し、肘を真横に開くイメージでダンベルを挙げていく。

[よくあるNG動作]

肩が安定していない。肩が安定していないと肩甲骨だけ、もしくは腕だけが動いてしまい、三角筋への刺激は弱くなる。下ろすときにスコンと負荷が抜けてしまうのは肩が安定していないから。