「リペアをデザインする」……ヴィンテージウェアの新たな可能性を提案。
英国のワックスジャケット専門ヴィンテージショップを展開する「British wax-jacket market(ブリティッシュ ワックスジャケット マーケット)」が、ファッションプロジェクト「ART COUTURE(アートクチュール)」監修のもと、ヴィンテージリペアプロダクトを製作した。11月11日(金)より3日間、東京・中目黒にて展示される。
英国ヴィンテージをオールブラックの一点ものに
「British wax-jacket market」では、ヴィンテージウェアの販売だけでなく、ワックスジャケットを長く着用するためのリペアサービスを展開している。
これまでのリペアは“回復”を一番の目的とし、リペア箇所が目立たないことが重要視されてきた。そのため、直せないプロダクトは廃棄されてしまうことも珍しくない。
今回、「ART COUTURE」とのコラボレーションで“リペアをデザインする”という選択肢を創出。11月11日(金)より開催するインスタレーションでは、黒染めに特化した染色企業「京都紋付」が深く染め上げた、すべて一点もののオールブラックコレクションを展示する。
リペアに使用したプロダクトは、英国より直接買い付けたヴィンテージ品の中で、色焼けやワックスの固着によりメンテナンスを施しても復旧の難しい個体から、現代的なアプローチが可能なものを厳選。
素材には、ラグジュアリーメゾンでも使用されているフランス産レザーや、テキスタイルメーカーが保有する国産シルクの製品生産時に発生するハギレを使用している。
京都紋付による黒染めを施した逸品
プロダクトは一つひとつ、劣化したオイルのにおいやベタつき汚れを手作業で丁寧に除去し、生地への負担を軽減。そこに、100年以上黒門付きを染め続けている「京都紋付」による黒染めを施した。
また、ディテールリペアはラグジュアリーテーラードのリフォームを手がける「SARTO(サルト)」が職人によるハンドソーイングで仕上げた。
今回のヴィンテージリペアプロダクトのヴィジュアルは、富山県・立山町を舞台に「ART COUTURE」が撮影。雪がもつ無垢なムードと、プロダクトがもつ静謐(せいひつ)さ、その親和性を描き出すことで、強さを放つ象徴的なプロダクトディテールを際立たせている。
今後、永くヴィンテージワックスジャケットを着用するための新たな選択肢となる商品の誕生と言えそうだ。
British wax-jacket market×ART COUTURE インスタレーション
日時:11月11日(金)13:00~21:00
11月12日(土)12:00~21:00
11月13日(日)12:00~20:00
所在地:東京都目黒区中目黒青葉台1丁目15-10
(IKKI)