シャツにはさまざまな種類があり、中でも襟先にボタンが付いているボタンダウンシャツはビジネスカジュアルやクールビズに人気です。
しかし、実は押さえておくべき着こなし方や着用マナーもあります。そこで今回は、ボタンダウンシャツの着こなしポイントや着用マナーを徹底解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。
目次
ボタンダウンシャツの特徴
ボタンダウンシャツの着こなしポイント・着用マナー
ボタンダウンシャツの特徴
ボタンダウンシャツは襟先に付いたボタンが特徴的ですが、その他にはどのような特徴があるのでしょうか。まずは、ボタンダウンシャツの発祥や特徴についてみていきましょう。
ブルックス・ブラザーズより発祥
ボタンダウンシャツは、1986年にアメリカのブランド「ブルックス・ブラザーズ」のジョン・E・ブルックスが考案したのが発祥です。ブルックス・ブラザーズはアメリカで初めて既製スーツを作り出し、世界に広めた紳士服の老舗ブランドで、ジョン・E・ブルックスはブランド創設者の孫にあたる人物です。
ジョン・E・ブルックスが「ポロ」という競技を観戦している際、競技者たちが乗馬中に風で煽られないようユニフォームの襟をボタンで留めていたのを見たことが、ボタンダウンシャツを考え付いたきっかけになりました。このような経緯から、ボタンダウンシャツは実用的でスポーティーなシャツという側面があります。
シャツの襟先にボタン
大きな特徴は、襟の先を小さなボタンで留めていることです。「ボタンダウン」には「ボタン留め」という意味があり、襟先のボタンで身頃と留められているため、ネクタイを外した時、通常のシャツのように襟が左右に崩れません。
シャツ1枚で着て首元の第1ボタンをあけても襟が崩れず、きれいに着こなせるので、クールビズにも人気のアイテムです。
ネクタイ・ジャケットとのコーデが抜群に良し
襟の先にボタンが付いていることで、ノーネクタイでも襟が乱れずカッコよく着こなせるのが魅力ですが、ネクタイとジャケットと合わせる着こなしもおすすめです。
小さなボタンで身頃と襟が止められることで、襟元に緩やかで美しいロールが生まれるため、ネクタイ・ジャケットとのコーデの相性も抜群に良いでしょう。ボタンダウンシャツは、クールビズだけではなく通常のビジネスシーンでも活躍するアイテムなのです。
第1ボタンをあけると襟元がきれい
ネクタイとの相性が良いことに加え、シャツの第1ボタンをあけても襟元がきれいに見えます。襟がボタンで留められていることで第1ボタンをあけても襟元が大きく開かず、襟の上部に緩やかで立体的なロールができるため、襟元をきれいに見せてくれるのです。
ノーネクタイでもすっきりした印象になるので、クールビズやオフィスカジュアルに活躍するでしょう。また細身のスーツと合わせると、キュっと締まった印象のスタイリッシュな着こなしができます。
ボタンダウンシャツの着こなしポイント・着用マナー
ネクタイと合わせてもノーネクタイでもカッコよく着こなせるボタンダウンシャツですが、着用する際にはいくつか押さえておきたいポイントとマナーがあります。ここでは着こなしのポイントと着用マナーを解説しますので、ボタンダウンシャツを取り入れたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
着こなしポイント①襟先のボタンは留める
着こなしポイントの一つ目は、襟先のボタンは留めて着用することです。最大の特徴である襟先のボタンを外してしまうと「襟元がきれいに見える」というボタンダウンシャツを着るメリットが得られず、だらしない印象になってしまいます。
ボタンダウンシャツの襟の形は、ボタンを留めた時に襟立ちが良くなるようデザインされているため、ボタンを留めないと襟の形が崩れる上、身頃のボタンも浮いて見えてしまうのです。
ネクタイの有無に関わらず、襟先のボタンは必ず留めるようにしましょう。ただし洗濯する際には、留めたままだとボタンの縫い目やボタンホールに負担がかかりやすいため、外しておくのがおすすめです。
着こなしポイント②ノーネクタイの時は第1ボタンをはずす
先にご紹介したように、ボタンダウンシャツは第1ボタンをあけると襟元がきれいに見えます。そのため、ノーネクタイの時には第1ボタンを外しましょう。第1ボタンを外すと襟の上部が少しカールして襟の下部がきれいなシルエットになり、程よいカジュアル感がありつつ上品な印象になります。
第2ボタン以降を外すとカジュアル過ぎてしまうため、ボタンを外すのは第1ボタンまでとしましょう。また大ボタンを外した際、首元からインナーが見えてしまうのはマナー違反です。第1ボタンを外すときには、VネックやUネックなど首元が深く開いたインナーを選び、首元から見えないようにしましょう。
着こなしポイント③フォーマルでは使えないカジュアル仕様
もともとボタンダウンシャツにはスポーティな側面があり、カジュアル仕様のシャツという位置付けです。そのため、冠婚葬祭などの正装が求められるシーンやドレスコードがあるシーンでは使えません。
ビジネスシーンで活躍するアイテムではありますがカジュアルな印象があるので、ビジネスシーンであっても場所や会う人によっては着用しない方が良いこともあります。例えば、初対面の人と会う時や重要な商談・会議では着ない方が良いでしょう。
フォーマルでは使えないカジュアルなシャツですが、結婚式の2次会やパーティでは着用しても問題ありません。むしろ、きちんとした印象を与えつつも決めすぎず、親しみやすさを演出できるでしょう。
着こなしポイント④ネクタイの合わせ方
ビジネスカジュアルに人気のボタンダウンシャツですが、ネクタイとの相性も抜群です。ネクタイを締めると全体がすっきりした印象になり、スタイリッシュな雰囲気を演出できます。実際にボタンダウンシャツが生まれたアメリカでは、ネクタイとのコーデも当たり前となっているのです。
ネクタイと合わせる時の結び方は、首元がすっきり見えるよう、ウィンザーノットのようにボリュームが出る結び方よりも、シンプルなプレーンノットが良いでしょう。
ネクタイを締める時や外すときには、一度襟先のボタンは外しておきます。ネクタイを外す時にボタンを外してそのまま洗濯し、着るときにネクタイを締めてからボタンを留める、という流れがスムーズです。