成長すると名前が変わる?

マハゼは冬から初夏にかけての1~5月で、産卵期を迎えるとオスは砂泥底に長さが1mにもなるV字やY字型の巣を作り、メスを迎えて夫婦となり産卵活動を行います。

オスは卵が孵化するまで巣穴を守り、 孵化した稚魚はフワフワと遊泳生活でプランクトンを捕食しながら成長し、2cm程度に成長すると底棲生活にうつっていきます。

生後数か月の小さなハゼを「デキハゼ」と呼び、9月頃に体長10cmが超えると、「彼岸ハゼ」と呼び名が変わっていきます。成長とともに海の近くへと移動し、晩秋~冬になると沿岸の深場に生活の場を移り、このころになると「落ちハゼ」や「ケタハゼ」などと呼ばれるようになっていきます。

ハゼの寿命

生息地にもよりますが、一般的にはハゼの寿命は1~3年と言われています。

3歳魚ともなるとハゼの体長は30cmを超えてきます。

しかし、3歳まで成長する個体はそこまで多くなく、30cmを超える個体を見たことがある人は限りなく少数です。

日本のハゼが国外へ

近年はアメリカ・カリフォルニアやオーストラリア・シドニーにもマハゼが定着していることが判明しています。

これは日本におけるブラックバスやザリガニのように外来魚として扱われています。ハゼは環境の変化に強く、食性も富んでいるため、その強靭な生命力で、様々な海で定着してしまっているのです。

船舶のバラスト水などによって運ばれたと考えられており、今後はより一層の注意が必要です。

釣り初心者にオススメのサカナ

マハゼは釣りを始めた初心者や子供が釣りを覚えるのにうってつけのサカナです。沿岸部のいたるところに群れで行動するため、すぐに見つけることができ、食性も豊かなためエサの選択肢も様々です。

ムシが嫌いな人ならオキアミやホタテ、ルアー釣りをしてみたい人なら「ハゼクラ」など、釣りのイロハを学ぶことが出来るでしょう。

また、ハゼは江戸前では天ぷらにも使われるほどに美味しいサカナです。

釣って楽しい、食べて美味しいハゼをさっそく今週末に釣りに行ってみてはいかがでしょうか。

インパクト抜群の「青い刺身」を作れるサカナ『アナハゼ』 味はラムネ?

とても身近な魚『ハゼ』の保護活動が行われるワケ 気づけば高級魚に?

伝統漁『ノボリコ漁』が今年も開始 各地で愛される「小型のハゼ」たち

<近藤 俊/サカナ研究所>

The post 意外と知らない『マハゼ』の生態 生命力強く海外では外来魚扱いも? first appeared on TSURINEWS.