日本フードサービス協会が発表した9月の外食売上高(全店ベース)は、前年同月比19.7%増だった。前年実績を上回るのは10カ月連続。新型コロナウイルス感染症拡大の第7波が峠を越え、月後半にかけて客足に回復基調が見られた。コロナ禍前の19年9月比でも5.9%減のレベルまで回復した。

 業態別では、パブ・居酒屋が最も伸びた。昨年は営業できない店舗が多かったため、その反動で約5.7倍と大幅な増加だった。ただ、小規模なものを除くと宴会需要が戻っておらず、19年9月比では46.3%減の水準に留まる。

 ディナーレストランも個人需要が戻ったことで約1.6倍に伸びたが、平日夜間の法人需要はなかなか戻らず、19年9月比では19.5%減だった。ファミリーレストランは32.1%増と前月より上向いたものの、平日を中心とした夜間の集客が依然として不振で、19年9月比では18.8%減だった。

 一方、ファーストフードは引き続き堅調で、前年同月比で8.2%増、19年9月比でも8.3%増とコロナ禍前の水準を上回った。テイクアウトとデリバリーの売上増は一段落したが、店内飲食は回復基調にある。

提供元・DCSオンライン

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