今回は武運の神として知られている、国宝「石清水八幡宮」への行き方や見所をご紹介します。山をぐるり一周することになるので、参拝後には名物和菓子や珍しい梨のかき氷(期間限定)も合わせて楽しまれてはいかがでしょうか。

目次
石清水八幡宮への行き方
国宝「石清水八幡宮」の見所
名物「走井餅」と期間限定かき氷「八幡の梨氷」

石清水八幡宮への行き方

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

必勝の神として知られている石清水八幡宮は、男山の山頂にあります。徒歩で登ることもできますが、行きは「石清水八幡宮駅」の隣にある「八幡宮口駅」からケーブルで一気に山頂まで上がり、帰りは徒歩で下るのがおすすめ。

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

ケーブルだと約2分で「八幡宮山上駅」に到着しますが、途中、街を一望することができます。ちなみにケーブルカーの鉄橋としては、日本一の高さを誇るそう。

山頂に到着したら、しばらく山の中を歩いて進みます。山に生息している動植物の案内板も随所に設置されているので、鳥の鳴き声に耳をすましながら、バードウォッチングをされるのも楽しいかもしれません。

国宝「石清水八幡宮」の見所

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

「平成・令和の大修造」を経て、約1160年前の輝きを取り戻した、とても美しい国宝「石清水八幡宮」。皇室所縁の神社であるとともに、必勝・武運・厄除開運の神として、源氏や平家、織田信長や豊臣秀吉など、全国の武士の尊崇を集め続けました。

そんな歴史的背景があるせいか、建築の飾りひとつとっても面白い逸話が隠されています。以下では、神社の方に教えていただいたお話を織り交ぜながら見所をご紹介します。

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

たとえば、八幡宮のお使いである「神鳩」が御社殿正面に飾られていますが、右側の鳩だけ口を開けています。これは境内に狛犬がいない代わりに、狛犬と同様の役目を果たしており、「阿吽」を表現しているからだそう。

では、「神鳩」が御社殿正面に飾られているのは納得ですが、「龍」と「虎」が神鳩の上に飾られているのはなぜでしょうか。答えは、現在の社殿は徳川家光の造替によるもので、徳川家康は寅年生まれ、徳川家光は辰年生まれということで、徳川家が自分たちの権力を示すために飾ったそうです。

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

正面だけでなく、龍虎の裏面も見てみると、さらに面白い。

石清水八幡宮の御神紋は「流れ左三つ巴紋」ですが、その上になんと徳川家の「葵の紋」が見えます。皇室ゆかりの神社ゆえに、表立っては自分たちの紋は飾れない。そこで、一見目立たない裏側に、けれど実は神様の正面に紋を飾るという計算高さ。

ちなみに、かつては豊臣秀吉ゆかりのものが神様の近くに飾られていたけれど、徳川家が造り替えの際に「しれ〜っ」と横に動かしたそうで、時の権力者たちの力の誇示の仕方を垣間見ることができます。

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

さらにさらに興味深いものが、西総門近くの「信長塀」の上にあります。

瓦を注視していただきたいのですが、実は、1つだけ御神紋「流れ左三つ巴紋」の向きが「右向き」になっているんです。非公開の本殿の中にも、同じように1つだけ御神紋の向きが違うものがあるそう。

この理由は、建物は完成した瞬間から朽ちていくものなので、あえて「未完成」にすることで「永遠」を表現しているそうです。

社殿の注目ポイント解説あり!国宝「石清水八幡宮」の見所と期間限定「梨のかき氷」
(画像=『たびこふれ』より 引用)

石清水八幡宮には複数の摂社があり、まだまだ見所がありますが、今回最後にご紹介するのは裏参道の中腹にある「石清水社」です。

この石清水井は、冬に凍らず、夏に涸れない「霊泉」と古くから尊ばれてきており、石清水八幡宮の名前の由来になった場所=パワースポット的な場所です。現在もこの水が神事に使われており、きちんと濾過処理された御神水「石清水」を境内で購入することもできます。

また寛永13年(1636年)に寄進された石造りの鳥居は、境内に完全な形で残る鳥居の中で最古のものだそうです。