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帝国データバンクが上場する外食企業主要100社を対象に、2022年以降の値上げの計画(実施済みを含む)を調査したところ、10月18日までに約6割に当たる56社が値上げを実施または予定していることが分かった。
1〜4月までの値上げは15社だったが、半年間で約4倍に急増した。値上げの要因としては、食肉、小麦粉、原油の高騰による影響が目立つほか、夏以降の値上げについては円安による輸入コスト上昇を挙げた企業も多い。
値上げを行った企業は、夏頃にかけては牛丼店やハンバーガーショップ、セルフうどん店など低価格チェーンが多くを占めたが、足元では長らく均一価格を保ってきた回転すしや、中高価格帯のランチなどにも値上げの波が広がっている。
業態別の値上げ動向を見ると、値上げした企業の割合が最も高いのは中華料理やラーメンなど「中華麺」業態で、90%に達した。「ファストフード」も88%と高い割合だった。次いで、「ファミリーレストラン」(78%)、「喫茶店」(75%)と続いた。コロナ禍の影響で客足が戻らない「居酒屋」は、値上げの割合が35%にとどまった。
当面、コストの減少につながる材料は見られず、帝国データバンクでは「再値上げ、再々値上げに踏み切るケースはさらに増加する可能性が高い」としている。

提供元・DCSオンライン
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