アタランタを疲弊させたラツィオのパスワーク
アタランタは失点後もハイプレスを続けたものの、ラツィオの面々がワンタッチパスを駆使したことで、なかなかボールを奪えず。前半の途中から、ソッピーとハンス・ハテブールの両ウイングバック、デ・ローンとコープマイネルスの2ボランチの左右が入れ替わったが、試合の流れを大きく変えるには至らなかった。
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特に対応に苦労していたのが、ミリンコビッチ・サビッチが繰り出すサイドチェンジのパスや、前方へのロングボール。これにより前後左右に揺さぶられたアタランタの選手たちは疲弊し、次第にプレッシングの強度も弱まった。
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後半6分すぎには、カタルディへのプレスが緩慢になった隙をラツィオに突かれる形に。センターサークル付近に立っていたカタルディからアレッシオ・ロマニョーリ、アダム・マルシッチ、ザッカーニの順でパスが繋がり、再びボールを受けたカタルディがアタランタの3バックの背後にロングパスを供給。ここに走ったマルシッチがアンデルソンにラストパスを送ると、29歳のブラジル人アタッカーがミドルシュートをゴールネットに突き刺している。このゴールで試合の趨勢がほぼ決した。
ラツィオは真綿で首を締めるようなボールポゼッションで、アタランタのマンツーマン守備やハイプレスを凌駕。今節の勝利により、首位ナポリとの勝ち点差5の3位に浮上している。来月に行われるローマとのダービーマッチ(第13節)やユベントス戦(第15節)でも白星を飾り、優勝争いを盛り上げられるかに注目だ。