スイス発の時計ブランド「エベラール」から、生産が追いつかない程の人気を博しているスカフォグラフコレクションのスペシャル・エディション「MCMLIX」の第3弾が発表された。

ブランドの歴史を築いたコレクションの新作だけに、愛好家にとっては喉から手が出るほど欲しい逸品と言えるのでは。

未知への探究心を満たす「スカフォグラフ」

1950年代初期、多くの人類は海の神秘に魅了された。大海への好奇心、深海への追求心、未知への探究心がダイバーズウォッチの需要を高め、その需要に応えるべく、エベラールは初のダイバーズウォッチ・100m防水モデルの「スカフォグラフ100」を1959年に発表。

さらにプロ仕様の防水性能を備え、ヘリウムエスケープバルブを搭載した200m防水モデルの「スカフォグラフ200」も同年に完成させ、1964年には300m防水モデルの「スカフォグラフ300」を発表し、最終的には1000mに到達した。

1960年代にはダイビングの父と呼ばれる伝説のフリーダイバー、レイモンド・ブッチャー氏と、彼の教え子で初の女性ダイバー、ルチアナ・シビコ氏が「スカフォグラフ」を愛用し、幾多の困難なミッションを完遂へと導くなど、ダイバーズウォッチ界の一角を担う。

さらに2016年、「スカフォグラフ300」の復刻版が高級時計部門で最も権威のあるジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)のスポーツ部門で優勝し、世界にその名を轟かせた。

1959年の発売から60年以上が経つが、「スカフォグラフ」は現在でも変わらずエベラール史における重要な役割を担っている。

グリーンが目を引く「スカフォグラフ300 MCMLIX」最新エディション

今回発表された「スカフォグラフ」の最新モデルは、43mmのステンレス・スティールケース、一方向回転のセラミックベゼル、サファイアガラス、9時位置にヘリウムエスケープバルブを搭載した自動巻き機械式ダイバーズウォッチだ。

発表時のデザインを現代風に再解釈しており、コレクションの誕生年をローマ数字で表現しているのもポイント。

オールグリーンの文字盤とセラミックベゼル上には、ヴィンテージ調の発光を備えた目盛りと針が装飾されている。ケースバックにはコレクションのシンボルであるスターフィッシュ模様の刻印があり、ストラップはカジュアルでシックな装いに合うビンテージ調のレザーストラップ、ステンレス・スティールブレスの2種類。

上品な印象を与えるグリーンの文字盤が目を引く一本は、フォーマルなビジネスシーンにおいても大活躍してくれそうだ。

(IKKI)