眼鏡専門店「JINS」を展開するジンズホールディングス(HD)は、眼鏡フレーム製造のヤマトテクニカル(福井県越前市)を子会社化する。生産拠点を分散化することで為替の変動リスクに対処する。
ジンズHDは、眼鏡の企画・製造・販売を一貫して行うSPA(製造販売型小売業)体制を取っているが、製造は主に中国の協力工場に委託しているため、昨今の急激な円安進行により調達コストが上昇している。国内にもフレーム生産拠点を持つことで為替リスクを軽減するほか、生産から販売までのリードタイム短縮化につなげる。
ヤマトテクニカルは2018年設立で、資本金は500万円。ジンズHDはヤマトテクニカルが実施する第三者割当増資を引き受け、51.0%を出資する。増資の引き受けは10月28日の予定。出資額は明らかにしていない。
同社が発表した2022年8月期の連結決算は、新規出店効果で売上高は前期比4.7%増の669億円となったものの、急激な円安による原価率の上昇などで営業利益は34.3%減の33億円と大幅な減益だった。
提供元・DCSオンライン
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