物価高倒産が急増している。帝国データバンクによると、2022年度上半期の物価高倒産は159件にのぼり前年同期の75件と比較して倍以上に膨れ上がっている。なかでも9月の物価高倒産件数は35件となっており5カ月連続で増加した。

業種別では以下の通りとなっている。

・建設業(40 件)
・運輸・通信業(37 件)
・製造業(29 件)
・卸売業(24 件)

さらに、業種詳細別では以下の通り。

・運輸業(37 件)
・総合工事(24 件)
・飲食料品製造(13 件)
・職別工事(10 件)
・飲食料品卸売(8 件)

規模別では負債5億円未満の中小企業が全体の約70%を占めている。

新型コロナウィルスの影響で業績が悪化した企業に対して行ったゼロゼロ融資の返済局面で、昨今のエネルギー料、原材料、物流コストなどの物価高が中小・零細企業の収益をさらに悪化させる形となった。

帝国データバンクでは「企業倒産が相次ぐ年末にかけて、物価高倒産はさらに増加していく可能性がある」としている。

参考資料:帝国データバンク「物価高倒産動向調査(2022年度上半期)」