近年増加しているカヤックフィッシング。それに伴いカヤックによる事故の報道を見ることも多くなっています。今回は最も大きな割合を占める帰着困難事例の原因と対策をご紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター福永正博)
パドルの流出による帰着困難を防ぐ
もしもパドルを無くしてしまったら、カヤックを漕ぐことができなくなってしまいます。リーシュコードを接続してパドルがカヤックから離れないようにすることが重要です。
リーシュコードにも様々な種類があり、布製のものはフックが刺さると中々抜けないため、表面の硬いワイヤー製のコードをおすすめします。
着脱できるように
ただし離着岸時は、コードが足に絡んで転倒するおそれがあるため、パドルをフリーにすることも必要になります。そのため、パドルとリーシュコードは簡単に着脱できるように、カラビナで接続しましょう。また、最近増えている足漕ぎカヤックの場合も、足漕ぎドライブにはリーシュコードを接続しましょう。
予備のパドルを準備
パドルが折れてしまう可能性もあります。予備パドルを必ず装備して破損に備えること。荷物は増えてしまいますが、「備え有れば憂い無し」。メインで使用するパドルより安価なものでも構いませんから、必ず準備しましょう。
アンカー
万が一漂流しても、アンカーがあれば遠くへ流されないようにする、もしくは流されるスピードを遅くすることができます。アンカーロープの長さは最低でも水深の2倍は必要とされています。
天候不順による帰着困難を防ぐ
まず何よりも、天気予報や風速予報サイトを活用し、風が強い日や、波が高い日は出艇しないことが大切です。しかし、出艇後に予報よりも天候が悪化することは多々あるので、過信してはダメ。常に周囲の空模様に注意し、危険を感じたらすぐに引き返しましょう。
ベタ凪予報の日に天候が急変し、激しい風雨の中、岸に向かって3時間漕ぎ続けるという思い出したくない体験も……。体力も限界に近づき、その時は本当に恐怖を感じました。
万が一の場合は海上保安庁へ
携帯電話は防水ケースに入れ、必ず誰かと連絡がとれる状態にしましょう。最悪、自力での帰着が困難な場合は海上保安庁に電話して救助を要請することになります。
人間は本当に焦ると簡単な電話番号ですら思い出せなくなりますので、防水ケース内にメモを貼ることをおすすめします。海上保安庁の電話番号は「118」です。
初心者でも経験者でも、油断することなく、準備万端でカヤックフィッシングに臨みましょう。そして、くれぐれも自然の力を甘く見ないように!
<福永正博/TSURINEWSライター>
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