自社ECを強化、将来は4割の比率へ

シップス、EC売上100億円へ!自社EC比率も現在の20%から倍増を目指す秘策とは
(画像=営業本部 販売促進部の萩原千春部長,『DCSオンライン』より 引用)

 課題はデータ活用の基盤づくり。システム面での基盤とそれを活用するための体制面での基盤を両面で固めることだ。

 今後はロイヤルカスタマーの創出に注力する。店舗を含め新規客の売上は年々厳しくなっており、他業種を含めた競争環境の中でシップスに愛着を持つ顧客を増やしたい考えだ。

 「共感や感動がないと定着しファンになってもらうのは難しい」(萩原部長)として、11月にスマホアプリをリニューアル。ロイヤルカスタマーに近い人に向けた①ワントゥワンマーケティングの強化、②店頭でのユーザビリティの強化による体験価値の向上、③同EC価値の向上を目指す。

 また前述のコンテンツOMOを通じて獲得できるデータが、ファーストパーティデータ(企業が収集・保有している顧客や社内データ)を含めて増えているため、MA(マーケティングオートメーション)などでデータ活用を強化する。「たまったデータを活用することで、店舗とのユニファイドコマース(統合された商取引)につながる」(同)とみている。

 今期のEC売上高は100億円の大台に乗る見通しだが、売上よりも利益を重視。ECの利益水準は好調の見通しだ。また自社ECをさらに強化し、ECで最大の売上高となっているZOZOTOWN経由の売上を維持したまま、現在約20%を占める自社ECを、中期的には現在のZOZOTOWNの売上高と同程度まで引き上げたい考えだ。

提供元・DCSオンライン

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