下巻き方法その2(一部のリールに適応)

最近の両軸リールには、スプールに下巻き量のマークがあるものがあり、最大糸巻量の1/3と2/3を表示していて、そこまで下巻きを入れると、糸巻量が1/3や2/3にできるという目安です。最大糸巻量とこれから巻こうとしている糸巻量を比較した上で、この目安を目印にして巻いていけば、大きくズレることはないでしょう。

下巻き量計算方法

上記方法以外では、以下の計算で算出して下巻きをします。

リールにラインを巻く時の最難関【下巻きの必要量】 算出方法を解説糸巻取り機を使用すると便利で速い(提供:TSURINEWSライター丸山明)

必要糸巻量を計算

まずはPEラインをベースに必要な糸巻量を算出します

「カタログ値の「ライン(号)×その糸巻量(m)」(Aとする)

「(A)÷使用ライン(号)=換算された使用ラインの総糸巻量」(Bとする)

「(B)-使用ライン糸巻量(m)=下巻き必要糸巻量(m)」(Cとする)

こちらの(C)の下巻き必要糸巻量は使用するPEラインを基にした計算値です。

ナイロンラインへ換算する

PEラインから下巻き用のナイロンラインへ換算します。PEラインと比較してナイロンラインは約1.2倍太いので以下になります。

「PEライン長×1.2=ナイロンライン長」(Dとする)

使用するナイロン号数に換算

最後に実際使用する下巻用のナイロンラインの号数に換算をします。

「下巻きライン号数÷使用PEライン号数」(Eとする)

「下巻きライン(D)÷(E)=下巻きライン必要長」

ナイロンライン長の測り方

ナイロンラインは長さのマーカーがないので、リールハンドル1回転の巻上長カタログ値を使います。カタログ値は最大巻上長なので、0.9-0.8を乗じて調整してください。

最大巻上値80cmならば、「×0.9」で72cm。合計50m巻くならば、50m÷0.72m≒70回転となります。巻取りのテンションは、回収時のテンションと同等くらいです。

具体的な例

具体的な例で説明します。

リールにラインを巻く時の最難関【下巻きの必要量】 算出方法を解説 新品のリール #4000(提供:TSURINEWSライター丸山明)

前提

・#4000汎用クラススピニングリールに糸巻き。
・カタログ値で糸巻量PE2号240mのスプール。
・PEライン1.5号を200m巻きたい。

この場合の、ナイロン2号での下巻量の算出方法です。

算出方法

2(号)×240(m)=480 (A)

480÷1.5(号)=320(m) 1.5号のスプール総糸巻量=(B)

320(m)-200(m)=120(m) 下巻き必要量(PE1.5号値)=(C)

120(m)×1.2=144(m) 下巻き必要量(PE1.5号値)をナイロンライン(1.5号値)に換算=(D)

2(号)÷1.5(号)=1.33 下巻きナイロン1.5号値を2号への換算値=(E)

144(m)÷1.33=108(m) ナイロン2号での下巻きライン必要長

下巻き方法

ハンドル1回転最大巻上値97cmとすると、0.9の調整値 87cm

108m÷87cm=124回転 下巻き完了です。

リールもラインもメーカーで違いもあり、製品に様々な誤差があること、また、換算値での計算です。また、糸巻のテンションでも差が出ることもあるとご理解ください。気に入らなければ、修正が必要になりますが、下巻きは一度完全にすれば、手を付けることがないものです。