日本百貨店協会が発表した8月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比26.1%の大幅増となった。前年の緊急事態宣言の反動増に加えて、一部の高級ブランドでは値上げ前の駆け込み需要もあった。
売上高が前年実績を上回るのは、6カ月連続。人の動きが活性化し、物産展やセールなどの企画催事も好調だった。ただ、パンデミック(感染症の世界的大流行)前の2019年8月との比較では14.1%減と、前月よりマイナス幅が5ポイント広がった。
入国制限の緩和でインバウンド(訪日外国人)客向けの免税品売上は約2.8倍に増加したものの、19年比は64.0%減となっており、さらなる制限緩和が望まれている。
商品別では、衣料品が29.5%増、家庭用品が14.6%増、食料品が17.0%増など主要5部門全てで2ケタ増となった。特に高級ブランドや時計、宝飾品などの高額品は増勢が続いており、美術・宝飾・貴金属は34.7%の大幅増、19年の実績も上回った。
地区別では、10大都市が31.6%増、地方都市が12.4%増だった。
提供元・DCSオンライン
【関連記事】
・「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
・ユニクロがデジタル人材に最大年収10億円を払う理由と時代遅れのKPIが余剰在庫を量産する事実
・1000店、2000億円達成!空白の都心マーケットでまいばすけっとが成功した理由とは
・全85アカウントでスタッフが顧客と「1対1」でつながる 三越伊勢丹のSNS活用戦略とは
・キーワードは“背徳感” ベーカリー部門でもヒットの予感「ルーサーバーガー」と「マヌルパン」