尺上狙い場所移動

次の川は国道沿いを流れる細流で岩が多いゴツゴツとした渓相。すぐそばの国道は交通量が多く常に騒がしい環境に加え、元々の水量もあまり多いとは言えないので、魚影が濃い割りに難易度が高い川です。また小さな川にもかかわらず大物が多く過去に40cmクラスを目撃しています。ここでも陸生昆虫パターンでアプローチ、狙うは尺上クラスです。

源流ルアー釣行で37cmエゾイワナ手中 ポイントは「石化け木化け」?当日の川の流れ(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

1匹目はコンディション抜群

この沢も数日前の雨の影響で普段より水量が多くイワナには好都合な状況。3gのチャートグリーン系のシンキングミノーを浅瀬に通すと、数匹からのチェイスを確認。その中で一番大きな個体がそのままバイトしてきました。釣り上げたイワナはヤマメのような体高で丸々と太ったコンディション抜群でした。

「石化け木化け」

そのまま遡行を続け、上流からの流れが絞られ落ち込みから徐々にゆったりとした流れが広がる場所に出ました。瀬尻には先日の雨で流されてきた木が溜まっていかにもイワナが好みそうなポイントが目に付き、よく目を凝らすと護岸と沈んだ木の間に出来た深みに尺はありそうなイワナが定位していました。

深呼吸してゆっくりと静かに、姿勢を低くしながらアップクロスでキャストできる立ち位置を確保。某釣り漫画のように岩と草木に溶け込む”石化け木化け”で気配を消します。

まずはチャートグリーンのミノーをキャスト、そのイワナは着水と同時にすっ飛んできて噛み付く動作を見せましたが何と空振り。フックには気が付いていないのか警戒した素振りはなくそのまま元いた場所に戻っていきました。

そこでミノーを44mmリップレスミノー(スローシンキング)にチェンジ。色はマットブラック系で落下した甲虫を意識して付き場のやや上流にキャスト。一切のアクションなしでイワナの目の前を通すように流します。

37cm良型キャッチ

狙い通りイワナは勢いよく飛び出しミノーを咥えながら付き場に戻っていくのを確認。この瞬間ミノーは完全にイワナの口の中、すっぽ抜けないことを祈りながらフッキングを決めると、定番のあの”ガボッ!”という音とともに水面が爆発。イワナは倒木下に潜ろうと頭を振りながら走ります。

ロッドを立ててダッシュをいなしながら岸に寄せてランディングネットで確保。側線にうっすらとパーマークを残し背中には薄い緑色の唐草模様を持ち、尾鰭の付け根までしっかり太い素晴らしい魚体。早速計測すると37cmと狙い通りのサイズ。いつまでも眺めたい気持ちを抑えつつ手早く撮影しリリースしました。

源流ルアー釣行で37cmエゾイワナ手中 ポイントは「石化け木化け」?37cmのイワナ(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)