偶然にもご縁をいただき、伊勢神宮の「風日祈祭(かざひのみさい)」に参拝できることになったこの日。五穀豊穣と風の神様に対する感謝を祈るそのお祭りを追いかけて、夜明けの外宮へ...。

目次
迫力ある神職の行列、祈りに身を浸しながら
もしや、天照大御神のご登場?
風の神様が応えられた瞬間...
風の時代をゆくには、やっぱり直感!

迫力ある神職の行列、祈りに身を浸しながら

伊勢神宮のお祭りで「風の神様」と出会えた、直感スピリチュアル旅
(画像=『たびこふれ』より 引用)

「風日祈祭」当日。宿から外に出てまだ薄暗い中、静まりかえった外宮参道を歩きます。早朝5時の外宮開門に間に合うように出発しましたが、既に道を歩いている人がいて驚きました。私と同じく「風宮」へと向かっているのでしょうか。

外宮に着くと既に入り口が空いていました。守衛さんに軽く頭を下げ、ほの明るい森へ向かって歩きます。奥へ進むとポツポツと人がいました。どうやら今から始まる様子で、守衛さんが周りの人々を観覧可能な場所へと誘導し始めています。

しばらくして、奥の方からザッ、ザッ、ザッという音がこちらへゆっくり近づいてきたかと思うと、真っ白の装束を着た神職さんたちが一列に並び歩いてきました。その中には木の箱のようなものを担いでいる姿も見えます。

伊勢神宮のお祭りで「風の神様」と出会えた、直感スピリチュアル旅
(画像=『たびこふれ』より 引用)

神職さんの参進列は大人数でかなりの迫力。列が途切れた後にもう一つの列がやってきました。総勢で30人ほどではないでしょうか。皆さん前日からお篭りをされてからの今日、きっと祈りに全身を浸して歩いていらっしゃるのでしょう。

伊勢神宮のお祭りで「風の神様」と出会えた、直感スピリチュアル旅
(画像=『たびこふれ』より 引用)

最後の参進列について行き「風宮(かぜのみや)」へ向かいましたが、木の箱はお宮に置かれたもののどうやらまだ始まらない様子。聞くところによると、豊受大御神のお宮「御正宮(ごしょうぐう)」からお祭りが始まるのだとか。慌ててそちらに向かいます。

参道では携帯のカメラを構えて待ち構えている人が多く、プロカメラマンのような人も何人かいました。皆、御正宮から参進列が出てくるのを待っています。祭りの儀式はすでに中で始まっているようでした。

もしや、天照大御神のご登場?

「御正宮の中に入ってお参りしても大丈夫ですよ」と言われ、入り口からすんなりと中に入れてもらえました。儀式は扉の向こうで行われているので見ることはできませんが、何となく漂っている気配に少し緊張。

入り口付近でそのまま待っていると、扉の中から続々と神職さん達が出てこられました。長い参進列の後を追ったその時、正面からとても大きな朝日が。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)のお出ましのようなその光景に圧倒され、思わず一瞬立ち止まり頭を下げました。昇りゆく厳かな光で空が赤く染まり、次第に辺り一面が明るく照らされていきます。

伊勢神宮のお祭りで「風の神様」と出会えた、直感スピリチュアル旅
(画像=『たびこふれ』より 引用)

荒御魂が祀られている「多賀宮(たかのみや)」へと登って行った神職さんの列。帰って来るのを、その下方にある「風宮」の前で待ちます。どうやらまわる順番があるようですね。神職さん達が降りて来られて、ついに「風宮」での儀式が始まりました。

木の箱の中から榊がうやうやしく取り出され、神様の元へと運ばれて行きます。神職さん達がその場で立っては座りを繰り返し、その度に地面に頭がつくほどの深いおじぎを捧げ、てのひらを数回打ちます。それから神様に向かい祝詞(のりと)を唱えました。

自然と、心の中に感謝の意が湧き上がってきます。風はいつでも私たちの側にあり、その存在を知らせてくれています。もしこの世界に風がなければどうなるのでしょう。からだ全体で風を感じ取れるからこそ、私たちはこの世界と感覚的に深く繋がれているのかも知れませんし、それは自然界からのメッセージのようでもあります。

伊勢神宮のお祭りで「風の神様」と出会えた、直感スピリチュアル旅
(画像=『たびこふれ』より 引用)

このような儀式を「土宮(つちのみや)」と、そこからふらりと立ち寄った「月夜見宮(つきよみのみや)」でもタイミングよく見ることができました。次のお祭りは内宮の「風日祈宮(かざひのみのみや)」で行われるのでそのままバス移動をすることに。風の時代(※)に添うべく、行き当たりばったりのスケジュールに身を任せます。

(※)風の時代とは...占星術的な観念。直感で動くような軽やかな行動が良いとされる時代が到来したと言われている。今まで200年ほどは土の時代で、計画的でじっくり考えて動くことが良しとされ、見える物や物質重視の世界観だったものが、風の時代では目に見えない物事が重要となってくる世界へとシフトするという。