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様々な障壁を越え、ようやく開催に至るFIFAワールドカップ・カタール2022(カタールW杯・11月21日開幕)。開催を目前にし、各国の代表ユニフォームが公式に発表され話題となっている。
中でも、いくつかの国のアウェイユニフォームが興味深い。ここでは厳選4カ国(フランス、ベルギー、メキシコ、スペイン)のクセが出過ぎてしまったこだわりのデザインを、愛と敬意を持ってポジティブ視点でご紹介していこう。
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フランスのアウェイユニフォーム
白に封じ込まれた花の都!?
フランス代表のアウェイユニフォームは、一見すると単なるカモフラージュ柄に見えるのだが、近づく程になんだろう?と、クエスチョンマークが飛び出す。実はフランスを象徴する凱旋門などの建築物がパターンとして、ユニフォームの中に封じ込まれているのだ。なんといっても凄腕ポイントが、パターン全体がバランス良く見えるように、緻密に計算し配置されていること。もし凱旋門の1つがバランスを崩すと、おかしな余白が出来てしまう。また、裾の左右にフランス国旗のトリコロールカラーがチラッと見える仕様。なんてことだ。白色という大人しさの裏に、幾つもの計算高い影が隠れている。W杯でも冷静な動きの裏で、幾重もの頭脳プレーをするであろう。要注意だ!
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ベルギーのアウェイユニフォーム
誰がなんと言おうと音楽とサッカーLOVE印
周囲に対して恐れずに、異色のこだわりを放っているベルギーのアウェイユニフォーム。実はこのユニフォームは、ベルギー初のダンスミュージックイベント『Tomorrowland』のイメージをデザインに落とし込んだもの。その証に、襟足部分に「LOVE」の文字とイベントロゴがプリントされているのだ。サッカーと、ミュージックイベントのコラボレーションという斬新さと柔軟さ。そういうこともやって良いのか!と、周囲は優しい平手打ちを受けたような衝撃。しかし、全体のデザインはイベントらしい要素は控えめ。袖や両サイドの縫い目のラインなど一部に、赤・青・黄・橙・桃などの色が謙虚にあしらわれている。そこが控えめな分、ベルギー代表がビールとダンスミュージックで勝利の祝杯をあげることが出来るのかは、とても見ものだ。
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