注意点1:フグ

ただ、宇和海での数釣りには注意点が2つある。ひとつは、フグの集団のタナにぶつかるときがよくあるのだ。この日も、先ほどまでイカが連チャンだった20mのタナで、10回連続でフグ、またフグ。隣の釣友も、仕掛けをかみ切られて、仕掛けをやり直していた。

私の方には寄ってくるなよと祈っても、フグは聞いてくれない。私もフグ釣り。そして最悪にも、フグを外すときにリーダーをかみ切られて、3段仕掛けのスッテをプッツンの切られてしまった。「あーあー、上で切られて一度に3つもスッテが、さよなら、さよなら、さよなら、もうすぐ海は白い冬。もう、終わりだね。」とオフコースのさよならを口ずさむ。連続でフグに3回くらい切られるときも経験しているので、予備の仕掛けの準備は必須である。

宇和海イカメタル釣行で51匹 数釣り狙える往復ビンタ釣法とは?フグ対策に仕掛けの予備を(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

注意点2:タナ

そして、ふたつ目の注意点は、後半のタナの取り方である、前半に20mより浅いタナでよく釣れたが、後半パタッと釣れなくなるときがある。潮がかわったのか、数が少なくなって密度が下がったイカが警戒したのかはよくわからないが、アタリが遠のくときがあるのだ。

そんな時は、タナをかえるのである。浅くして15mくらいで激しくシャクリまくったり、10回くらい竿先をたたいて止めるなどをして、先ほどよりも浅いタナのイカを釣る方法で連チャンになるときがある。

もしくは30~40mの深いタナにかえて攻める方法がある。要するに、アタリが遠のいたらば、タナを浅くかえるか、深くかえることが対策である。タナが当たるとまた連チャンで抱いてくるので、「他の人が釣れないわ、どうなっているんだ」と愚痴っているときでも、コンスタントに釣れ続くので、面白い。

宇和海イカメタル釣行で51匹 数釣り狙える往復ビンタ釣法とは?乗りが悪くなればタナをかえよう(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

固執せず何かをかえる

人間は、成功体験を経験すると、それに固執してしまうので、20mのタナをかえるのをためらうが、釣れない方法をいくら続けても、結果は釣れないので、そんな時は何かをかえてみるのである。何でもいいのでかえてみるのである。そう、スッテの色をかえたり、タナをかえたりすると、いい結果が出るときがある。スッテに色よりも、タナをかえる方法が釣果に巡りあえる確率が高いように思う。

往復ビンタ釣法

「往復ビンタ釣法」と名付けているが、皆の誘い方を見ていると、だいたいの人が、誘い上げて止める釣り方か、もしくは、誘い下げて釣る方法のどちらか一手で釣っている。ボクシングでも片手のパンチでは勝てないように、左ジャブ、右ストレートと、両方の手でパンチを繰り出すように、イカの誘い方も、誘い上げて止める、誘い下げて止める。と上げても下げても、イカを釣るようにすれば、タナを往復で攻めることができるのでイカが釣れる。皆さんも、食いが悪くなったら、誘い上げと誘い下げの両方をやってみて、釣果をのばしていかがしょうか。

この日私は、前半12匹と振るわなかったが、後半39匹で合計51匹となり、最終的には、前半絶好調の右舷の4名と同じくらいの釣果になった。よかったよかった。後半は、必殺仕事人、往復ビンタ釣法のおかげだった。

宇和海イカメタル釣行で51匹 数釣り狙える往復ビンタ釣法とは?往復ビンタ釣法でスパート(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)