サムスン電子がメモリ半導体、ファウンドリ(半導体委託生産)に続き、主力に育てているイメージセンサー市場が今年逆成長するだろうという見通しが出た。韓国メディア「デジタルタイムス」が報じた。(写真:ISOCELL HP3=サムスン電子)

スマートフォンを中心に最近、自動車などで活用度が増え、毎年二桁前後の成長率を続けたが、グローバルサプライチェーンの支障に景気低迷まで重なり、13年ぶりにマイナス成長率を記録するものと見られる。

メモリに続き、イメージセンサー事業まで低迷が予想され、サムスン電子は半導体事業の収益性確保に赤信号が灯った。このため、上記の2つの事業ではDDR5や1億画素以上のプレミアム級を中心に市場支配力を高め、同時に台湾TSMCと2強体制を構築したファウンドリ事業で反騰を狙うものと予想される。

18日、市場調査会社のICインサイツによると、今年のCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサー市場のグローバル売上規模は186億ドル(約25兆8540億ウォン、約2兆6608億円)で、昨年より7%減少する見通しだ。出荷量も昨年より11%減少するものと予想された。

CMOSイメージセンサーとは、カメラで人の目の網膜のようにイメージを捕捉する役割をする装置で、スマートフォンの画質競争と自律走行車市場の成長、モノのインターネット用家電製品用搭載の増加などに支えられ、2016年から2021年まで毎年二桁の成長率を記録していた。

ICインサイツは、新型コロナウイルス感染症で急増したテレビ会議の需要が減り、スマートフォンやパソコンの販売量も減少したことから、イメージセンサーの販売も低迷していると分析した。また、ロシア・ウクライナ戦争などによるインフレとCOVID-19再流行にともなう中国の主要都市封鎖、中国に対する米国の輸出規制などの余波で全般的な需要が萎縮していると彼らは付け加えた。このようにイメージセンサー販売の流れが低迷し、CMOSイメージセンサー市場シェア1位の日本のソニーも売上に打撃を受けている。ICインサイツの集計を見ると、ソニーの会計年度第1四半期(4~6月)のCMOSイメージセンサーの売上は前期より12.4%減少した。

これはサムスン電子とSKハイニックスの業績にも影響を及ぼすものと見られる。市場調査会社のガートナーによると、昨年基準イメージセンサー市場で日本ソニーがシェア43.9%で世界1位であり、サムスン電子は17.9%で2位だ。SKハイニックスは6位を占めている。

特にサムスン電子の場合、イメージセンサーを2030年非メモリ世界1位達成の核心事業の一つに育てている。昨年と今年、それぞれ2億画素のイメージセンサーの新製品を公開するなど、業界1位のソニーより微細工程技術力ではリードしている競争力を見せている。

サムスン電子は半導体部門でイメージセンサー事業が占める売上比重を公開していないが、市場調査会社の統計などを総合すると、全体非メモリ売上(昨年約21兆4400億ウォン、約2兆2066億円)の20%前後(約4兆ウォン、約4117億円)を占めているという。

業界ではサムスン電子がイメージセンサーとメモリでは収益性中心のプレミアム級に集中し、まだ成長傾向が続いているファウンドリで市場拡大にさらに力を入れるものと見ている。台湾の市場調査会社のトレンドフォースによると、第3四半期の消費者向けDRAM価格とNAND型フラッシュ価格が第2四半期より13~18%下落すると見通した。一方、ファウンドリ市場は容量基準で今年に約14%の成長率を記録するものとトレンドフォースは予想した。

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