参拝箇所は他にもある!



目と鼻の先にあるのでまず見落とすことはありませんが、藤ヶ崎龍神を訪れたのならもう一か所、忘れずに参拝したい場所があります。実は先ほどの社は「外宮」と呼ばれており、もう一か所「内宮」と呼ばれる所があるのです。


石灯篭には「妙徳龍神」「竜宮城」とも記されています。外宮が藤ヶ崎龍神を祀る竜王宮、内宮は妙徳龍神を祀る竜王城ということで、それぞれ別の龍神様を祀っているようです。
宮守りさんからのメッセージでは、
『琵琶湖命の水の守り神である妙徳龍神は天地創造の大天霊御祖の御使いであり、天・人・地、三界を治め給う最高の守護霊様です。其の本体は、白大蛇であり、水龍神でもある。弁財天が妙徳宮に坐し坐、御祭神です。ですから、妙徳宮は神聖な祈り場である最高のパワースポットです。御神水を頂いて健康になって下さい。』
と記されています。何やら難しいことが書かれているので全て理解ができませんでしたが、とにかく凄いパワースポットであることは間違いがないようです。
そんな期待を胸に、いよいよ内宮へご参拝。内宮は大きな岩山の割れ目にある洞窟にあり、まさに龍神様の住処ともいう佇まい。人が1人ようやく入れるような小さな空間に、龍神様が祀られています。
ろうそくの灯に照らされて、内部はほのかに明るい空間で、そこで龍神様と対話するかのような参拝になります。
藤ヶ崎龍神自体が湖岸の静かな地にあり、さらにそこから岩山の洞窟内へと入るため、人工的な音はほぼ何も聞こえないという状態。そんな神秘的な時間はなかなか普段は味わえないような体験で、確かに何かの力を本当に貰えるような気持ちにもなってきます。
きっとここを訪れる人は皆、龍神様のパワーを授かるべくついつい長居をしてしまうことでしょう。
加熱するブームへの警鐘

内宮の入口には扉が設けられています。扉とはいっても簡素なものですが、実はこれカラス除けのために置かれているものなのです。
話を聞くと、中には独自の解釈で「龍神様の好物は○○だ」などと決めつけ、生ものをお供えしてそのまま帰ってしまうような人も少なからずいるようです。それがカラスの恰好の餌になってしまうことが増えたそうでカラス除けの扉が設置されています。
聖地であり、祈りの場である内宮がカラスだらけになるなんて想像しただけでも龍神様が喜ぶとは思えないですよね。その原因を作った人にもご利益があるとも思えません。
パワースポットがブームになり始め、全国の寺社に足を運ぶ人が増えたのはとてもいいことなのですが、一部真意がよく分からないようなスピリチュアル系の人たちによる独自の解釈が、時に神社に迷惑をかける行為になっているのです。

藤ヶ崎龍神を訪れればわかるのですが、地元の有志たちの力によって境内・神域は本当に綺麗に保たれています。お供えをするにしても、ちゃんと持ち帰るようにする。当たり前のマナーはしっかり守って、全ての人が気持ちよく参拝できるように心がけたいですね。