わたくし、この旅ブログ「たびこふれ」の縁(えにし)で生まれて初めて柴又の地を踏んで以来、毎月、この街を歩きまわるほど惚れこんでいます。

初取材にて、たまたま駅前で出会えたボランティアガイドの狩野さんに、寅さんそのものの芸人、野口寅次郎さんと引き合わせてもらったのも、わたくしにも何かの役割があるからと思いこんでいます。

そんなわけで三度目のご案内となりますが、寅さんのお節介なほどの優しさを体現している二人に、心安らぐ、とっておきの楽園「セピア」へと導いてもらいました。

目次
野口寅次郎さんプロフィール
駅前の寅さんと再会

野口寅次郎さんプロフィール

寅さんの人情に触れ、昭和レトロな喫茶店「セピア」で憩う、 とっておきの柴又散歩
(画像=『たびこふれ』より引用)

物真似タレントの野口寅次郎さん。68歳、柴又在住。1996年8月4日に寅さんが亡くなった日より22年間、毎月10日の「寅さんの日」と第2・第4土曜日の11時くらいから京成柴又駅前、帝釈天参道、帝釈天、山本亭、寅さん記念館などを練り歩き、寅さんになりきって観光客と触れ合う。「浅草フランス座演劇場東洋館」で奇数月に出演。街じゅうにいる「さくら」も心配しているから「そろそろおいらもお嫁さんをもらおうかな」と婚活中。

駅前の寅さんと再会

寅さんの人情に触れ、昭和レトロな喫茶店「セピア」で憩う、 とっておきの柴又散歩
(画像=『たびこふれ』より引用)

京成柴又駅前で毎月10日と毎週金曜の10時30分くらいから正午にかけてマニアックな寅さん情報を無償提供しながら、寅さんファンの観光客をおもてなししている狩野壽初郎さん、73歳。体調によりお休みすることもある。Facebookは「狩野壽初郎」で検索を。

「フーテン」の寅さんにちなんだ毎月10日の「寅さんの日」に柴又を初訪問したのは昨秋のこと(「寅さんの日に、寅さんに再会。柴又を歩いて心温まる」/2017年11月配信記事を参照)。土地勘の無い私に、寅さんゆかりの場所をていねいに教えてくれたのが、京成柴又駅前で案内をしている狩野壽初郎さん。

取材の趣旨を伝えると、柴又でおこなわれた映画『男はつらいよ』の撮影情報や逸話が詳細にびっしりと書きこまれた私家版の冊子『みんなの寅さんin柴又』を譲ってくれたうえに、寅さん芸人の野口寅次郎さんに連絡を取り、参道で引き合わせてくれたのです。初対面の私にこんなにも親切にしてくれる人がいる。お節介な寅さんを彷彿とさせる男性との出会いに感動し、その後、SNSを通じて親交を深めていったのでした。

葛飾区高砂に生まれ育った狩野さんは義理堅く、寅さんと柴又との関連情報を継続して教えてくれたのですが、しばしば話題になる柴又の昭和レトロ喫茶「セピア」の存在が気になり、店を営むママさんを紹介してもらいました。

寅さんの人情に触れ、昭和レトロな喫茶店「セピア」で憩う、 とっておきの柴又散歩
(画像=『たびこふれ』より引用)

狩野さんは希望者には『みんなの寅さんin柴又』を無償で差し上げている。制作費は自分の持ち出し。「御代はお客様の笑顔です」。見ず知らずの人に声を掛けられても、観光客はすぐに心を開いて応じる。これぞ寅さんとのえにしが深い柴又の魔法。

寅さんの人情に触れ、昭和レトロな喫茶店「セピア」で憩う、 とっておきの柴又散歩
(画像=『たびこふれ』より引用)

記念写真に応じるおもてなし。女性には「よっ、さくら、元気かい?」と話しかける野口さん。掛け声はもちろん「ハイ、バター!」(寅さんの決めセリフ)