8月9日、鹿児島県南さつま市笠沙町野間池に夜釣りへ出掛けてみた。狙いはシブダイ。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)

夜の磯フカセ釣りで45cmシブダイ(フエダイ)手中 エサ取りに苦戦

沖磯「ボラマツ」で夜のフカセ釣り

シブダイは、夜行性で月の灯りを嫌うといわれる。当日は月齢が11.4日、月の出が午後5時、月の入りが午前2時。条件が厳しいのは分かっているが、なんとか1尾釣りたいものだ。

午後5時、後浜の港から福丸で出港。西へ10分ほど走り、船長任せで上げてもらったのは「ボラマツ」という磯。初めての場所なので高台に上って全体を見渡すと、大きな磯だが張り根だらけで釣座は船着きしかない。

夜の磯フカセ釣りで45cmシブダイ(フエダイ)手中 エサ取りに苦戦ポイント図(作図:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)

早速まきエサを作る。バッカンにオキアミ生1角に底攻めズドン1袋と制覇チヌ1袋を混ぜ合わせる。水汲みバケツに海水を張ってボイル1角を入れ、海水を含ませて沈むようにする。これらを交互にまきながら魚を寄せる作戦だ。とりあえずブッ込み釣りとフカセ釣りの仕掛けを準備して仮眠。

エサ取りとの戦い

9時30分から釣り開始。潮は右沖から釣座に当てながら左へゆっくりと流れている。仕掛けを投入するとウキがポコポコと上下に動き、海中には引き込まれない。仕掛けを回収するとつけエサがない。エサ取りだろうか?

ウキ下を浅くして魚の正体を確認するとマツカサや手の平級のフエフキダイが釣れた。まきエサにエサ取りが群れているのだ。これでは本命のシブダイは釣れない。

夜の磯フカセ釣りで45cmシブダイ(フエダイ)手中 エサ取りに苦戦タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)

対策をする。まきエサは磯ギワだけに入れてエサ取りをくぎ付けにする。仕掛けはまきエサの匂いがしているであろう下流のサオ3本沖に投げてみる。すると、ウキがスルスルと海中深く入った。上がってきたのは45cmのクロホシフエダイ。

続けて30cmくらいの黄色い縞があるニセホシフエダイが釣れた。ブッ込み仕掛けの方もエサ取りが多く、つけエサをキビナゴにするとすぐになくなる。エサ持ちのいいイカに替えるとウツボが入れ食いに……。我慢の時間だけがすぎていく。

待望のシブダイ45cm的中

日付は変わって午前2時、それまで上空を照らしていた月が沈み暗闇に変わった。潮もそれまでより勢いのある流れに変わった。サオ3本沖の潮目を流れていた電気ウキの灯りに集中していると、スコンと勢い良く入った。サオを立ててアワせると、これまでの魚とは比べ物にならない強い引きが返ってきた。

シブダイは海底に張り付く習性がある。そうはさせるかとリールを強引に巻き続け、数回の強い突っ込みに耐えると海面に魚が浮いた。キャップライトの明かりで魚を確認すると、腰に白い点のあるシブダイだ。「やったー!」大事にタモですくい磯にずり上げる。メジャーで計ると45cmあった。

夜の磯フカセ釣りで45cmシブダイ(フエダイ)手中 エサ取りに苦戦シブダイ45cmを仕留めた(提供:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)

潮が良くなったのか、おいしいアカハタとクロホシフエダイが連続で釣れた。しかし、潮が止まるとアタらなくなったので、午前5時に納竿して磯のまきエサを洗い流した。

結果、シブダイ45cm1尾とクロホシフエダイ3尾、アカハタ、ニセホシフエダイ、ウミゴイ、アラカブなどの釣果だった。次回は、条件の良い闇夜にシブダイの数釣りにチャレンジしたい。

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<週刊つりニュース西部版APC・新増初生/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
南さつま・ボラマツ
渡船:福丸 TEL=090(3326)5758
この記事は『週刊つりニュース西部版』2022年9月9日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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