お香の癒される香りはリラックスやストレス緩和に効果があるとされており、取り入れている方もいるのではないでしょうか。しかしお香には種類があり、香りもさまざまでどれが良いか迷ってしまうこともあるでしょう。今回はお香の選び方からおすすめ商品までご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
お香とは
お香は、香木と呼ばれる伽羅(きゃら)・沈香(じんこう)・白檀(びゃくだん)などをはじめ、木の幹や樹皮、樹脂、植物の果実や蕾、根、茎などを粉末にして使います。
日本でのお香のはじまりは、西暦595年に淡路島に香木である沈香が流れ着いたこととされています。流れ着いた木を火にくべると良い香りが漂ったことから村人が朝廷に献上し、香木の存在が認識されました。
その後、宗教的な儀式や虫よけ、消臭、身だしなみ、楽しみとして広がっていったと言われています。今では天然の香料から作ったお香だけではなく、合成香料を混ぜることで複雑が香りを表現したものもあります。
お香が持つ効果
お香の魅力と言えば、その癒される香りではないでしょうか。お香の香りにはさまざまな効果があるとされています。
まず、お香の香りには自律神経やホルモン分泌を整える作用があり、リラックス効果や安眠効果が期待できます心も身体も落ち着くので、疲れやストレスが溜まっている時や就寝前、朝スッキリしたい時などにおすすめです。
リラックスすることで緊張や疲れがほぐれ、リフレッシュや気分転換になるため、イライラ・モヤモヤした時ややる気が出ないときにも効果的でしょう。また、脳を活性化させる効果があるとされており、記憶力の向上や集中力アップ効果も期待できます。
お香にもある香りのノート
お香にも、香水のように香りのノートがあります。香りのノートは基本的にトップノート・ミドルノート・ベースノートの3つがあり、香りの揮発速度や持続性を表します。トップノートは最も早く感じ第一印象を決める香りで、持続時間も最も短いのが特徴です。
ミドルノートはトップノートの次に感じる香りで、持続時間は中間で香りの中核となります。ベースノートは持続時間が長く最も遅く感じる香りで、お香で使用される伝統的な香木はベースノートに分類されます。
お香の種類
お香には香りだけではなく、使い方によっても種類があります。好みの香りを選ぶことはもちろんですが、自分が使いやすいタイプを選ぶと良いでしょう。
お香の種類①直接火をつけるタイプ
直接火をつけるタイプには、お線香・スティック型・コーン型・コイル型・抹香があります。お線香は、家庭の仏事で使う一般的な長さものと、お寺や法要で使用される長いお線香の主に2種類です。
香炉や香皿に立てて使うスティック型には、手軽に使える短いタイプもあり、花やフルーツ、ハーブなどバリエーション豊かな香りを楽しめます。コーン型は円錐形をしており、短時間で強い香りを出すことができ、灰を散らさないので使いやすいと人気のタイプです。
渦巻き状のコイル型は長時間焚けるため、広い空間や空気の流れが多い玄関にぴったりでしょう。抹香は非常に細かい粉末状で、仏前の焼香や長時間くゆらせる時香盤などに使われます。
お香の種類②間接的に熱を加えるタイプ
間接的に熱を加えるタイプは、香木・練香(ねりこう)・印香(いんこう)です。香木の焚き方には、繊細な香りを鑑賞する「聞香(もんこう)」と部屋の空気を彩る「空薫(そらだき)」があります。
練香は粉末状の香料に蜜や梅肉などを加えて練り、一定期間壺の中で熟成させた丸薬状のお香です。深く重厚な香りが特徴で、主に茶の湯の席で使われます。印香は配合した香料を梅の花などさまざまな形に押し固めたもので、熱灰の上にのせて使用するお香です。
お香の種類③火を使わないタイプ
火を使わないタイプには、匂い袋・置き香・塗香(ずこう)・リードデュフューザーがあります。火を使わないタイプは、小さなお子様やペットがいても手軽に楽しめるのが魅力でしょう。匂い袋は持ち歩けるお香で、いつでも好きな香りをそばにおいて置けると昔から親しまれています。
持ち歩くだけではなく、タンスの中に入れたり部屋に置いておくタイプの商品もあり、用途に合わせて選ぶことが可能です。置き香はふたを開けて置いておくだけ、と簡単に使えるお香で、洗面所や玄関でも安全に使えます。
塗香とは手首や耳の付け根などに塗るお香で、外出中にもお香を楽しみたい方におすすめです。リードディフューザーは英上の香料にスティックを挿して香りを広げるタイプで、香りの種類が多い上デザインもおしゃれなので、インテリアとしても楽しめます。