時間は少ない

新日鉄君津の事故もそうですが、東京湾以外でも記憶に新しいところだと1997年、日本海で起きたナホトカ号重油流出事故があります。油でまみれた海鳥の映像は、今でも覚えています。そして、海の環境へのダメージは年々大きくなっていると思います。魚が劣悪な環境に順応しているため、悪臭漂う地方の小河川にも魚が増えている感じはします。違和感しかありません。

聞くと昔は泳げるほどキレイだった場所が、今や工場からの洗浄水や船の塗料、油、生活排水に投げ捨てられた粗大ごみなど、汚れに汚れきっています。それでも秋になると、地方の河川にはハゼ釣り師やウナギ職人達がズラリと並びます。皆様、釣ったハゼやウナギは美味しく食べるようですが、正直心配になります。すぐに人体に影響はなくても、ジワジワと蝕んで来るのではないのか?そういうのが1番厄介で怖いと思います。

釣り人に出来ること

釣り場や魚を愛する釣り人が出来ることと言ったら、本当に些細なことしかありません。魚にダメージを与えないリリース方を学ぶとか、ゴミを捨てないのは当たり前としても、釣りに行ったら目に見える範囲のゴミは拾うとか、そのためのゴミ袋を常に持ち歩くとか。

東京湾シアン化合物流失事故から学ぶ【釣り人が出来る環境配慮とは?】ゴミ袋は持ち歩くといい(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

おそらくそれらをしても、劇的に何かを変える事は難しいでしょう。それでもその小さなことを全くしなかったら……そう考える事が重要だと思います。良い釣り場、環境を後世に残すためにも、残された時間は少ないと感じます。できることは、どんな小さなことでもする!余計なことは考えず、そういう行動ができる釣り人でありたいと、筆者は強く思います。

東京湾シアン化合物流失事故から学ぶ【釣り人が出来る環境配慮とは?】川はゴミ捨て場ではない(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

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<宮坂剛志/TSURINEWSライター>

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