道の概要
稚内市の宗谷岬は、通常の交通手段で到達できる日本最北端の地として「日本最北端の地の碑」が北緯45度31分22秒、宗谷岬の突端に設置され、ライダーや観光客の人気の場所になっている。
国道238号線は、この宗谷岬と網走市に至る一般国道で、通称『宗谷国道』という。宗谷岬と知床半島のウトロをつなぐオホーツクラインの一部でもある。総延長300kmを越える北海道では最長を誇る国道である。
北海道の北東部のオホーツク海を望む海岸道路は、主要国道の為交通量は非常に多く、観光バスやマイカーは勿論、大型車も常時通行するが、道幅は大変広く市街地以外では信号は皆無、流れは非常にスムーズな為、ストレスを感じずにクルージングできる。同じ道北西側の道道106号サロベツ原野に比べると、大きな町や道の駅も点在しているので、宿泊や食事に困ることはない。
海岸の丘陵地の直線道路が多いが、宗谷岬に近い北側では、北海道特有のダイナミックな丘陵超えと、ピークから遠望できる長大な海岸線は、最果て感と共に北海道感を感じることができる。とは言え、300kmを越えるルートではさすがに飽きるかもしれない。その場合は、道路周辺の施設や見どころのポイントに立ち寄って気分転換をはかるとよいだろう。起点となる宗谷岬の南には広大な宗谷丘陵のウインドファーム周辺に、絶景のワインディングロードとホタテ貝を敷きつめた白い道があり、注目を集めている。ライダー憧れの直線道路猿払村道『エサヌカ線』、野鳥の宝庫クッチャロ湖のクローバーの丘、神威岬、浜頓別の風車群、ウスタイベ千畳岩、日の出岬もお薦めだ。また、沿線には多くの道の駅が設置されているので、北海道産のスイーツで鋭気を養ってもいいだろう。
宗谷国道の東南端にあたる湧別や網走周辺は、ライダーにとって雄叫びをあげたくなるような場所がたくさんある。北海道最大のサロマ湖の三里浜や展望台、能取(のとろ)湖のサンゴ草群生地は9月に真っ赤なじゅうたんになる。少しはずれるが、能取岬を周回する岬ライン(道道76号)は舗装され素晴らしい快走路になり、灯台に向う草原の中の道の美しさも格別だ。
お薦めのシーズン
- 緑豊かな初夏から秋。
- 充分な冬装備で流氷の2月。